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【マルチメディアコンテンツOSAKA Vol.2】“OSAKAグランプリ OF THE YEAR 2000”決定! Melody Chat Staffs制作の“Melody Chat”が栄誉に輝く

2000年02月04日 00時00分更新

文● 正月孝広 masa@catwalk.ne.jp

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2月1日から3日まで、マードームおおさかにおいて“マルチメディアコンテンツOSAKAフェスティバル”が開催された。入場は無料。今年で3回目になるこのフェスティバルは、ネットワークとコンテンツの融合にテーマをおき、マルチメディア産業の発展を目的としてマルチメディアコンテンツOSAKAフェスティバル実行委員会の主催で行なわれている。

マイドームおおさか3Fの会場には、数多くの企業による出展ブースが並び、ステージではそれぞれの企業によるプレゼンテーションも行なわれるなど、数多くの企画が準備されていた。また8Fでは期間中、最先端のデジタル技術を紹介するセミナーも開催されており、このセミナーにも多くの参加者が足を運んでいた。

クオリティーの高い作品が集まった“マルチメディアコンテンツOSAKAグランプリ2000”

このフェスティバルでは、同時にマルチメディアコンテンツを競い合う“マルチメディアコンテンツOSAKAグランプリ2000”の表彰、ならびに受賞者によるプレゼンテーションもあった。このグランプリは、マルチメディアコンテンツの表現と、ネットワーク社会に機敏に対応する柔軟性などを競い合うものである。今年からはCD-ROMなどのパッケージだけでなくURL申請での申し込みも可能となった。

参加部門は3つ。表現のパッケージ、テーマは問わず、インタラクティブ性(双方向)のある作品の“自由作品部門”。“笑い”をテーマにし、同じくインタラクティブ性のある作品で競い合う“テーマ作品部門”。企業、団体が業務の効率化を目指して活用している“ビジネス活用部門”に分かれている。
 
応募総数は571件。内訳は自由作品部門89件、テーマ作品部門436件、ビジネス活用部門46件となっている。
 
各部門の大賞に選ばれた3つの中で、最優秀作品には“OSAKAグランプリ OF THE YEAR 2000”が贈られる。

“OSAKAグランプリ OF THE YEAR 2000”は、Melody Chat Staffs制作の“Melody Chat”に

自由作品部門大賞、そして今年の“OSAKAグランプリ OF THE YEAR 2000”にも選ばれたのが、Melody Chat Staffs制作の“Melody Chat”。これは、Macromedia Director7のマルチユーザー機能を利用している。簡易3Dのキャラクターを画面上で自由に動かし、テキストとメロディーでコミュニケーションを楽しむチャットシステムである。

“Melody Chat”プレゼンテーションの様子。中央画面の3Dキャラクターの視点を自由に変えられる
“Melody Chat”プレゼンテーションの様子。中央画面の3Dキャラクターの視点を自由に変えられる



プレゼンテーションでは、操作の概要を川原隆史氏、システムの詳細を杉山敦氏が担当。基幹システムとしてDirectorで認証も行なうマルチユーザーサーバーを設置し、クライアントからの情報を処理している。多彩な表現が可能な“Melody Chat”であるが、トラフィックを流れるデータは、キャラクターの位置情報、テキスト、音階データのみで非常に軽い。レンダリングはすべてクライアント側で処理されており、これにより快適なアクセスを実現している。 

会場においてデモされていた“Melody Chat”。画面下の鍵盤が特徴。音色も変えることができ、相手とセッションすることも可能
会場においてデモされていた“Melody Chat”。画面下の鍵盤が特徴。音色も変えることができ、相手とセッションすることも可能



アプリケーションのクオリティーの高さもさることながら、高価なシステムを必要とせず、SOHOレベルでこれだけの運用を可能にしていることも、高い評価を得た要因といえる。

今年のテーマ“笑いの的を得た“NEO★源氏物語~uji-jujo~”

テーマ部門の大賞に輝いたのは、the OTOME sect.制作の“NEO★源氏物語~uji-jujo~”。源氏物語の宇治十帖、浮舟をモチーフにした作品。物語の中で男性は女性の部屋をのぞき見て相手を見初(みそ)めるというシチュエーションを、現代版にアレンジしている。

the OTOME sect.(森岡真由実さん、大西丸美さん)。表彰式の模様
the OTOME sect.(森岡真由実さん、大西丸美さん)。表彰式の模様



鑑賞者は女性の部屋をのぞき見るという立場で作品と向き合うことになり、部屋の中に散りばめられたアイテムをクリックしていく。アイテムにはムービーが埋め込まれており、今年のテーマ“笑い”につながっていく。
 
CD-ROMパッケージの提供であるが、インタラクティブ性が保たれている良い作品といえる。

製造業に特化したポータルサイト、オフィス・テクノの“テクノリンク”がビジネス活用大賞を受賞

そして、ビジネス活用大賞に選ばれたのは(株)オフィス・テクノの“製造業向けB to Bポータルサイト、テクノリンク”。プレゼンテーションをしたのは(株)オフィス・テクノ代表取締役、桑谷明朗氏。「かなり硬めのサイトですが」と前置きし、運営に至るまでの経緯を説明した。
  

(株)オフィス・テクノ代表取締役、桑谷明朗氏。製造業向ポータルサイト“テクノリンク”を紹介
(株)オフィス・テクノ代表取締役、桑谷明朗氏。製造業向ポータルサイト“テクノリンク”を紹介



製造業に特化したポータルサイトとして、既に4年近い運用実績があるこのサイトは、多くの情報を提供している。“てんこもり”という中心となっているコンテンツでは、非常に細かいカテゴリーに分かれたリンク集が構築されている。
 
国内だけでなく、北米での製造業の窓口として“テクノUSA”も開設。今後は欧州、アジアでもサイトを立ち上げていくと、ビジョンを示した。

3年目を迎えた今年、急にクオリティーが向上したと主催者はいう。ハードやネットワークの環境が整備され、クリエイターのイメージが本当に実現できる時代になってきた。今後の作品が楽しみである。

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