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日本HP、企業向けオンライン教育システムのホスティングサービス“E-Learning-On-Tap”を発表

2000年02月03日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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日本ヒューレット・パッカード(株)は3日、インターネットを利用したオンライン教育システムのホスティングサービス“E-Learning-On-Tap”を発表し、同日、サービス提供を開始した。講師と受講者が音声でやり取りできる“同期型”と、受講者がウェブ上で教育コンテンツを閲覧して自習する“非同期型”の2サービスを提供する。ユーザー企業は、システムやコンテンツの維持管理コストをかけずに、安価な社員教育が可能になるとしている。

新サービスを説明する日本ヒューレット・パッカード常務の上田明彦氏
新サービスを説明する日本ヒューレット・パッカード常務の上田明彦氏



E-Learning-On-Tapは、オンライン教育システムのホスティングを行ない、ユーザーに安価な社員教育環境を提供するサービス。ユーザーは料金を支払って、同社のシステムを利用する。提供される教育環境は、“HP Virtual Classroom(HVC)”と“HP-Commerce Management System(HP-CMS)”の2つ。

HVCは、講師と受講者がオンラインでやり取りが行なえる同期型サービス。講師と受講者は、同じ教育コンテンツをウェブブラウザー上でリアルタイムに共有しながら学習を進めていく。講師が画面上にラインを引いて強調したり、ソフトウェアを起動して操作を具体的に説明したりといったことも、受講生のディスプレー上に同時に表示される。ウェブを通じて質問などのやり取りが行なえる上、加入電話経由のテレビ会議システムを利用すれば対話しながらの講義も可能になる。同社では、最大で1000人が同時に受講可能だとしている。

利用の際は、講師は講義の日時を指定してシステムの利用を予約し、同社から“教室の鍵”となるURLとパスワードを受け取り、受講生に配布する。利用料金は1クライアントパソコン当たり1時間4500円。テレビ会議は同1800円となっている。

HP-CMSは、受講者ごとに自習する非同期型サービス。教育コンテンツは同社のサーバーで管理する。受講者は都合のいい時間に、ウェブブラウザーで指定されたURLにアクセスし、コンテンツを参照しながら学習する。学習が遅れている受講者に対し電子メールでサポートしたり、総合テストを実施して学習成果を把握、レポートを作成して今後の改善に役立てるといったサービスも提供される。

料金は、受講者100人までの場合が3ヵ月200万円、1000人までで同308万円、1万人までで650万円などとなっている。

同社常務でカストマサービス事業統括本部長の上田明彦氏は、「企業がイントラネット型の学習環境を整えたりしても、稼働率が低かったりして管理コストがかさんでいる。このサービスではユーザーが利用した分だけ料金を払えばよく、ユーザーはどんなどんな教育をすればいいのかを工夫するだけでよくなる」と述べ、自社でシステムを導入するより安価な分、効率の良い教育が行なえるとした。

ターゲットとして外資系や、世界規模から全国規模の拠点を持つような企業の研修を想定。今後1年間で約20社、合計2億円の売上を目指している。

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