1月30日、兵庫県立姫路工業大学において“ネットディで創ろう、開かれた学校”と題して第4回情報通信セミナーが開催され、午後からは4つの分科会が行なわれた。
分科会Aでは“選ばれし勇者たちリアルバージョン”と題した、“ネットディ”参加児童による交流会が、分科会Bでは“ネットディズ~俺たちに明日はある~”としてネットディ実施関係者と開催希望者によるディスカッションが行なわれた。また、分科会Cでは“スクールズオンライン・ジャパン~海を越えた情報の絆~”と題して、各学校での情報教育に関する報告が、分科会Dでは“HSSP技術セミナー~ホームページはこう作ろう~”としてホームページ作成の講習がそれぞれ行なわれた。
本稿では分科会BおよびCに関して報告する。
“ネットディ”に必要な“意地”と“心”と“人の和”
分科会Bでは、“ネットディ”を実施した、あるいはこれから実施しようとする学校などの関係者が集まった。実際に進めていく上での疑問などに経験者が答えという形で、話が進められた。また、これまでの事例についての見直しもあった。具体的には、それぞれの学校の環境や予算上など現状での問題点、“ネットディ”を運営するに当たって必要な人材や技術など、広い範囲にわたって活発な意見交換がなされた。会場の様子。熱心な意見交換がなされた |
“ネットディ”をきっかけに、パソコン教室やインターネットを使うなど、地域の人々に開放しているところが目立っている。今後のネットディ開催に備えて、必要な項目を盛り込んだチェックシートを作成していくこと、またスターターキットも用意して手助けをしていくことなどが話し合われた。このように“ネットディ”を実施するには“意地”、“心”、“人の和”が必要なのである。
子供たちがインターネットに触れられるための環境整備を目指す
分科会Cでは、各小中学校、幼稚園、児童館などの施設での取り組みの報告された。まず、“スクールズオンライン・ジャパン”の活動について。同団体は、米国Schools Online Inの日本支部として昨年4月ごろから本格的に活動を開始しており、子供たちがインターネットに触れられるための環境整備することを目的としている。これまでの活動については、香寺町立中寺小学校や龍野市立揖保小学校で行なったインターネットでのミーティングなどが報告された。
続いて、参加各校の担当者からこれまでの実績や現在の状況についての発表があった。
姫路市立荒川小学校では、ボランティアによるホームページ作成講座が月に1度開催され、またパソコンルームを“地域に根ざす情報ルーム”として開放している。峰山町立図書館では館内のパソコンを開放しており、インターネットの情報を図書館側で整理して提供している。パソコンの使用時間などに制限があるのだが、そのルールを子供達がきちんと守ってくれるので、コンテンツが面白くないのかも、と思うこともあるそうだ。
事例発表する担当教諭 |
兵庫県立のじぎく養護学校では掲示板を使って情報を交換しているが、その際に個人情報が流れることに非常に気を使っているとの報告があった。ホームページで使う写真や壁紙などの画像情報も個人を特定できるようなものになりやすく、注意する必要がある。今後さらに情報教育が進んでいく中で、ネチケットの教育も重要だという提言は、興味深いものだ。
ビデオで活動報告もあった |
他にも近畿各県からの担当者によるそれぞれの事例についての報告、意見交換がなされた。この分科会で知り合ったことをきっかけに各校の交流を一層盛んにし、今後も交流会を開催していくことを約束して、会の幕を閉じた。