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【NEONAGY通信特約】中国で売れているLinuxディストリビューションは?--上海における“電脳市場”の現状

2000年02月01日 00時00分更新

文● ネオナジー 木戸康行

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中国のコンピューター市場はまさに一般消費者に大きな広がりを見せてようとしている。上海ではここ一年、街の至るところでコンピューターショップが雨後の竹の子のように増えている。

上海にもコンピューターモールが登場

上海の開発エリアー浦東新区に昨年12月、新たにコンピューターモール“電脳市場”がオープンした。商業ビル15階のうち1階から4階まで電脳市場が占め、1フロアには約20軒の中小規模店舗が入っている。そのほとんどのショップはコンピューター本体や周辺機器などハード系の商品を扱っており、ソフトウェア系の商品を扱うのは全ショップの1割。またソフトウェア系の商品は剥き出しになって、陳列している。

ハードの商品はコンパックや IBM、富士通などの海外製品、エイサーなどの台湾製品に混じって中国国内生産のマシンが数多く見受けられた。スペックはデスクトップ機の場合、そのほとんどがPentium搭載で、ハードディスクはギガバイト単位が当たり前だ。つまり中国のパソコンの環境はハードの性能で見る限り日本と変わらないということが言える。

中国版のLinuxも人気

次はソフトウェア。一般に、北京は違法コピーの天国のように言われているが、米国などから知的所有権侵犯が批判されているため、中国当局は海賊版摘発に力を入れており、海賊版ソフトの氾濫に一時的に歯止めをかけた。ほとんどの店では正規版を販売しているが、海賊版も販売しているところも一部あった。

特に日本と同じに最近ブームと言えるほど注目され導入が増えているLinux関連商品も電脳市場でずらりと並べて販売していた。一番売れ行きが好調なのは『TurboLinux 簡体中文版』になる。

『TurboLinux 簡体中文版4.02』のウェブページ
『TurboLinux 簡体中文版4.02』のウェブページ



TurboLinux 簡体中文版はインストーラーやデスクトップ環境が完全に中国語化されており、日本語化されたディストリビューションが日本でLinux普及の火付け役になったのと同様に、中国語圏のLinux利用者数は約50万人と見られている。中国語マニュアル付きTurboLinux 簡体中文版の中国販売価格は300人民元(約3900円)で、結構中国一般顧客にとっては手頃の値段であろう。

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