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「プリンターも電子デバイスも好調」――セイコーエプソングループが新春懇親会

2000年01月27日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之、小林伸也

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セイコーエプソン(株)と同社グループ3社は27日、報道関係者との新春懇親会を都内で開いた。同社社長の安川英昭氏は、「プリンターや半導体などが好調で、今年も連結では増収増益の見通し。2001年にはセイコーエプソンを上場させたい」などと語った。

セイコーエプソン社長の安川英昭氏
セイコーエプソン社長の安川英昭氏



安川氏は、「2000年前期、連結では増収増益となるが、単独では増収減益となりそうだ。製品の卸価格の設定を誤った」としたが、「プリンターは好調で、昨年末の売上の伸びは、前年と比べて倍増となった。携帯電話向けの液晶ディスプレーやディスプレードライバーIC、ASICは、他社製品に比べ技術的に優れており、注文に応じきれないほど。上場はバブル期から計画していたが、借入金を増やさずに上場できる見通しが立った」と述べ、事業が好調に推移していることをアピールした。同社は、来期に約1600億円と大規模な設備投資を計画しており、ほとんどを半導体や液晶ディスプレー生産設備に充てるとしている。

エプソン販売社長の降旗國臣氏
エプソン販売社長の降旗國臣氏



エプソン販売(株)社長の降旗國臣氏は、「年末のプリンターの売上は好調だった。今年は台数で3割、売上で2割の増加を目標にしたい」などと語った。インクジェットプリンターについて、「記録メディア用スロットを備えた『PM-800DC』の評判が良かった。これからはパソコンに抵抗がある人向けに、“ノンPC”でプリントできる製品にも力を入れていきたい」とした。また米国市場では100ドル(約1万円)を切る価格のインクジェットプリンターが登場しているが、「そんなことは長く続かないだろう。エプソン製品は高性能なところに持ち味があり、あまりに低価格な製品は考えていない」とした。

エプソンダイレクト社長の山本秀哉氏
エプソンダイレクト社長の山本秀哉氏



エプソンダイレクト(株)社長の山本秀哉氏は、「低価格で高性能を売りにしたパソコン“EDiCube”シリーズの評判が良く、最近は法人向けよりコンシューマー向けの売上がやや上回るようになった。とはいえ、低価格だけを売りにするのではなく、エプソンダイレクトのハイスペックマシンを気に入っていただいた固定客も大切にしていきたい」と語った。

エー・アイ・ソフト社長の上田芳郎氏
エー・アイ・ソフト社長の上田芳郎氏



エー・アイ・ソフト(株)社長の上田芳郎氏は、「これまで通り個人向けに製品の開発も続けていくが、今後はビジネス向け製品の開発、販売にも力を入れていく」とした。また「パソコンのユーティリティーソフトについても、いくつかの新製品を予定している。インターネットのコンテンツを含めた商品も計画しており、その際にはエー・アイ・ソフト1社だけでやるのではなく、他社と手を取ってコンソーシアムを作っていくようなことも考えている」と述べた。

会場に参考出品された携帯端末向け液晶パネル。基本的には反射型だが、白色LEDのバックライトを採用することで暗い所での使用を可能にしている。液晶駆動電源回路を内蔵することで低消費電力を実現したという。2001年には市場に投入したいとのこと
会場に参考出品された携帯端末向け液晶パネル。基本的には反射型だが、白色LEDのバックライトを採用することで暗い所での使用を可能にしている。液晶駆動電源回路を内蔵することで低消費電力を実現したという。2001年には市場に投入したいとのこと



エプソンダイレクトの“EDiCube”
エプソンダイレクトの“EDiCube”

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