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【韓国ECビジネスレポート】EC分野での情報交流を目指したグループが結成、2月には日本に視察団を派遣

2000年01月26日 00時00分更新

文● EC研究会 代表幹事 土屋憲太郎

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ECビジネスの研究活動を行なっているEC研究会は、韓国の大手インターネット関連企業と交流を図るべく、1月中旬にソウルを訪問した。メ-ルニュース『情報経済新聞』編集長の土屋憲太郎氏が、韓国におけるECビジネスの様子をレポートする。

沸騰する韓国ECビジネス市場

注ぎ込む小川の岸のごく一部に、薄い氷の存在を確認することは可能であるが、ソウル市内を南北に分ける大河・漢江(ハンガン)の本流は、相変わらず、ゆったりと流れ、少しの氷も寄せ付けないでいる。

“漢江の奇跡”と呼ばれた韓国経済の高度成長の姿は、米国を中心とした国際金融資本の心ない仕掛けのもとで、大きなつまずきを余儀なくされ、正義面をしたIMF体制のもとに、いったんは完全に組み敷かれたかのように見えた。だが、韓国経済はすでにその苦境から力強い立ち直りを見せており、特にインターネットビジネスを中核とする韓国のEC(電子商取引)ビジネス市場は、いま熱く煮えたぎっており、その熱気自身は現時点において完全に日本を圧倒している。

韓国IBM・法人ウェブマネジメント担当次長の金明吉(キム・ミョンジル)氏の的確な解説によれば、「韓国のインターネットユーザー数は、全人口の15パーセントに相当する700万人に達しており、その23パーセントにあたる160万人以上が、すでにオンラインショッピングの経験者である」という。

韓国IBMの金明吉(キム・ミョンジル)氏
韓国IBMの金明吉(キム・ミョンジル)氏



また、「韓国ECビジネス市場の直近の伸びは、米国の伸びよりもさらに高い伸びを示し続けており、その担い手は、これまでの中小ベンチャー企業から大手中心に移行しつつある。いくつかの問題点を抱えながらも、ECビジネス市場の全体規模はさらに拡大され、活性化されていくことが確実視されている」という。

2月に韓国IBG調査団が来日

'99年6月、韓国の大手企業を中心とする29社は、インターネットビジネスやECビジネス分野での密接な情報交換を目的として、インターネット・ビジネス・グループ(IBG)を結成した。

現在は34社へと拡大しているIBGには、韓国車のトップメーカー現代自動車、AOLと提携し初年度から黒字化を果たしている三星物産、その勢いにかけては日本のソフトバンクに勝るとも劣らないというベンチャーキャピタルのKTB、家庭消費財のトップメーカーOXY(オキシ)、SKテレコムなどの有名企業がメンバーとして加盟している。

IBG事務局のLiz Hong(リズ・ホン)氏は、ベンチャー企業のDigital Inspiration Groupにてエグゼクティブ・ディレクターを務める人物。ホン氏によれば、「IBGはオープンな体制のもとで着実な拡大を図っているが、メンバーの質的な側面は今後とも高いレベルに保って行く方針である」という。

IBGでは2月初旬に、高麗大学の李教授を団長とする視察団を日本に派遣することを決めており、その日本側のコーディネートを今回、筆者が引き受けている。また、IBGのほかにも韓国には、ベンチャー企業300余社を中心とするインターネット・ビジネス・リーグ(IBL)、3000社を超す加盟社を誇る(財)情報事業協会といった組織があり、各々がECビジネス分野で活発な交流・振興活動を展開している。

韓国ECビジネス・セレクト50が4月に来日

2000年上半期の日韓ECビジネス交流における最大のイベントが、筆者の帰国直後に決定した。韓国を代表するECビジネス企業30~50社が2月に選抜され、4月にも米国および日本、中国(香港)に順次、その代表団が送られるというものだ。

日本での予定としては、4月10日(月)に、東京・大手町で日韓ECビジネス・シンポジウムと、経済交流会(=投資相談会)の開催が大筋で決まっている。

日本サイドから見ると「余りにも急な行事の設定ではないか?」との声も出ることが予想される。しかし、発想を転換すれば、それだけ早く日韓ECビジネス経済交流の実践の場が得られることもまた事実だ。EC研究会では、窓口となるNGO団体の“アジア・パシフィックEC協会本部”(仮称)、および同協会本部内に“日韓ECビジネス委員会”を設置する予定。同時に、各省庁や自治体、マスコミ各社など関係方面に広く協力をお願いしたいと考えている。

EC研究会にとって乏しい予算や人材というハンディは大きいが、59点主義で望み、残りの1パーセントは通訳など100名を超える日韓両スタッフの“感動”と“共感”で埋め、なんとか合格点の60点を目指したいと念じている。当面、日本語・韓国語に通じ、IT(情報技術)に理解のある通訳ボランティア=30~50名を急募する必要に迫られており、読者諸兄のご協力がいただければ幸いである。

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