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【バーチャルバンキングVol.1】ICMコンファレンスから“バーチャルバンキング”を学ぶ

2000年01月18日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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コンファレンス“バーチャル・バンキング--リーテイル金融進化論”が1月18から19日まで、都内のロイヤルパークホテルにおいて開催されている。同コンファレンスは、世界41ヵ国でエグゼクティブを対象にしたイベントなど開催している英International Communications for Management Group社(ICM)が主催するもの。

国内外の金融機関などの講演者が、バーチャルバンキングの成功事例や、金融ネット取引、電子商取引の導入事例などを紹介、導入した効果の検証や金融機関の将来を探る内容になっている。ここでは、それを数回に分けて紹介する。

まず、サービスやインターネットビジネス、福祉、医療などのソフト化の研究などを行っている(社)ソフト化経済センターの理事長代行、町田洋次氏が“NETは金融業を激変させる、日本が勝つには--ホルモン系ソフト論”と題して、基調講演を行なった。

町田氏は、“脳神経系ソフト”はアメリカが断然強いが、日本には“ホルモン系ソフト”という得意な分野があり、多種多用でやりようがある。その分野を攻めれば、日本のソフトが世界標準になれるかもしれないと、日本が勝つための道を示した。

(社)ソフト化経済センターの理事長代行、町田洋次氏
(社)ソフト化経済センターの理事長代行、町田洋次氏



「ある一部分が突出して成長すると、経済全体が成長する。国家は、伸びる部門の支援だけをしていればよろしい。オールド部門は市場にまかせて、ほっておいていいでしょうということです。アメリカでは、アメリカの総生産額の中の5~10パーセントがIT産業の部門で、これがすごい勢いで伸びています。IT技術を活用して、応用する部門があります。金融や小売です。このような間接部門まで入れると、(総生産の)4割がITだということです。日本では、ちゃんと計算したわけではありませんが、2パーセントとかそんなところだと思います。間接部門を入れても8~10パーセント。まだ経済全体にインパクトを与えるには至っていません。」

「以前の調査で、もう日本では突出して伸びる産業はありません。でも安心しなさい。いくつかは少し伸びます、というのがありました。しかし、IT産業が出てきました。IT産業が突出して伸びるような体質が(日本にも)まだあるんだということです。」

「IT化が進んだとき、日本の企業はどこで競争するとよいのでしょうか? インターネットのメールソフトを作ろうとアメリカの真似をすると、違うものができてしまいます。これはでき損ねです。半分あきらめ、半分は新たな境地なんですね。PostPetがありますね。日本の若いITの企業家は、独自の境地になっているらしいです。」

「腸は小さな脳という説があります。部分で独自の処理の仕組みがあって働いている。それに対して全体に指令を与えるのが脳神経系です。“脳神経系ソフト”の例は、マイクロソフトのWindowsです。“ホルモン系ソフト”は、部分的に働くようなソフトを指します。また、ホルモン系ソフトは、人間の喜怒哀楽が少し入っているんですね。PostPetには“楽”が入っていますね。」

「ホルモン系ソフトは、多種多用でいくらでもやりようがあります。日本の得意なところだと思うのです。ゲームソフト、歌謡曲やアニメなどのホップカルチャーなど。そこに突破口があると思うのです。」

「金融系で言いますと、まずインフラを作ります。次にインフラができたら、どう使うかです。金融にはデジタル系とスキンシップ系があります。インフラはデジタル系、神経系にあたります。スキンシップに相当するのがホルモンです。日本は、ホルモン系に突入すべきではないでしょうか? 場所を選べば、日本のソフトは世界標準になれるかもしれないと思うのです。この3年ぐらい、スキンシップは悪い、なくてもいいとなっていますが、これは復活するだろうと思います。“生保のおばちゃん”のようなスキンシップからは改造していく工夫はあるでしょうが。行ないの蓄積がうんとあれば、そこからアイデアは出てくるのではないでしょうか。」

町田氏は「ネットワークの使い方で勝負がつく時代に入ったと、ひしひしと実感しています。」と講演を締めくくった。

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