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セガトイズ、人とのコミュニケーションによって動作や感情が変化する犬型ロボットペットを発売

2000年01月18日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)セガトイズは、人とのコミュニケーションによって動作パターンや感情表現が変化する犬型ロボットペット『プーチ(POO-CHI)』を4月1日に発売する。

プーチは、機嫌がよくなったり悪くなったりする“ココロ回路”を搭載した犬型ロボットペット。頭部にスイッチ、鼻の部分に光センサー、鼻のすぐ下に音センサーをそれぞれ装備しており、頭や鼻をなでたり、声をかけたりすると機嫌がよくなり、長時間放っておくと不機嫌になる。

犬型ロボットペット『プーチ』。大きさは異なるが、“犬”であることと、本体のメインカラーがシルバーであることから、どうしてもソニーの『AIBO』を連想してしまう。AIBOとの比較については、後述のセガトイズ社長のコメントを参照してほしい。なぜ犬型にしたかについては「子どもや女性など、コアとなる層を対象に、好きなペットの調査を行なったところ、結果はダントツで犬がトップだったので、デザインは最初から犬と決めていました」(セガトイズTOY事業部第2マーケティングチームの大西智彦マネージャー)とのこと
犬型ロボットペット『プーチ』。大きさは異なるが、“犬”であることと、本体のメインカラーがシルバーであることから、どうしてもソニーの『AIBO』を連想してしまう。AIBOとの比較については、後述のセガトイズ社長のコメントを参照してほしい。なぜ犬型にしたかについては「子どもや女性など、コアとなる層を対象に、好きなペットの調査を行なったところ、結果はダントツで犬がトップだったので、デザインは最初から犬と決めていました」(セガトイズTOY事業部第2マーケティングチームの大西智彦マネージャー)とのこと



ココロ回路は、30分周期のバイオリズム形式になっており、普通の状態(購入時)は、機嫌がいいときが15分、悪いときが15分という一定周期となっているが、ユーザーが頭をなでたり声をかけたりすると、それらを人とのコミュニケーション(可愛がってもらっている)と判断してその数をカウントする。コミュニケーションのカウント数が多くなるにしたがって、バイオリズムの波形が変化、もっとも機嫌のよい状態では、機嫌がいいときが25分、機嫌が悪いときが5分というバイオリズム周期になるという。逆にコミュニケーションが少ないと、機嫌が悪いときが多いバイオリズムに変化する。

機嫌がよいときは、「わん」と元気よく鳴いたり、犬語で歌を歌ったり、耳や口、手、しっぽを動かしたりする。足の動きは、立ったり座ったり、伸びたりといったもので、歩行は行なわない。この耳や口、手足、しっぽは、本体内部の1個のモーターで連動して動かしているため、個々には動作しない。歌のレパートリーは6曲で、1曲10~20秒ほどを犬語で熱唱する。さらに、もっとも機嫌がよい状態では、新たな動作パターンのイベントが発生する場合もあるという。

また、機嫌によって、目のランプが点灯し、表情が6段階に変化する。もっとも機嫌がいいと目が“ハート”になり、その他“ニッコリ”“ウインク”“フツウ”(丸い目)、機嫌が悪くなると“怒り目”、またプーチを3分間放っておくとスリープ状態となり“無点灯”となる。

電源は単4電池×3本。本体に電源ON/OFFのスイッチはなく、スリープ状態になると自動的に動きが止まる。スリープ状態で頭をなでたりすると、再度動き出すが、機嫌が悪いとうなったりくしゃみをしたりするという。40KBのROMと128BのRAM、オリジナルのCPUを搭載。単4電池×3本で約2週間駆動する。

本体サイズは、幅123×奥行き(鼻からしっぽまで)165×高さ(身長)140mm、重量は365g。本体のメインカラーはシルバーで、耳と足の間接部分、しっぽのカラーがブルー、ピンク、グリーンの3種類が用意されている。価格は2980円。対象年齢は6歳以上で、主なターゲットは20~25歳の女性。初年度販売目標は国内で100万台。販売チャネルは、全国の玩具/雑貨チャネル。

ブルー、ピンク、グリーンのプーチ
ブルー、ピンク、グリーンのプーチ



またセガトイズは、ヒット製品『ファービー』のメーカーである米Tiger Electronics社(米タイガーエレクトロニクス社)と、海外でのプーチの販売について提携した。この業務提携により、セガトイズが販売を行なう日本と韓国以外の国では、タイガーエレクトロニクス社が販売代理店としてプーチの独占的販売活動を行なう。

セガトイズの代表取締役社長である国分功氏は、「ここ2、3年、玩具マーケットは伸び悩んでいる。われわれは新しいマーケットが開拓できていないからだと考えており、他と差別化された新しい需要を開拓することを企業方針とし、2000年からのマーケティングテーマとして“PARTNER2000”を掲げた。

今回の製品は、PARTNER2000プロジェクトの第1弾。現在、心の満足や潤いが求められているというソフトな面と、テクノロジーの発達というハードな面の両方を遊びというくくりでとらえた新しいコミュニケーションツール。プーチ(POO-CHI)は、PartnerのP、2000の00、CommunicationのC、HeartfulのH、InteractiveのIからとった。また、“POOCH”は米語の俗語で犬(雑種犬)を意味する。プーチは、低価格で幅広いターゲットに楽しんでもらえる犬型ペットトイだ」

「(AIBOと比較すると)われわれが狙ったのは小学生でも気軽に買える値段であり、その価格帯で利用できる最大限の技術を使った。デザインについては、すでに米国では同じようなものがいくつかあり、それはAIBOの影響もあるだろう」と語った。

左から、セガトイズの横関謙治取締役、国分社長、タイガーエレクトロニクスのGorgham取締役、セガトイズのTOY事業部第2マーケティングチーム上田美絵氏
左から、セガトイズの横関謙治取締役、国分社長、タイガーエレクトロニクスのGorgham取締役、セガトイズのTOY事業部第2マーケティングチーム上田美絵氏


続いて、タイガーエレクトロニクス社の国際担当取締役であるLes Gorgham(レス・フォージャム)氏は、「プーチは将来が楽しみな商品。我々の持つ電子玩具と親和するものだ。よくできたロボットで、豊かな感情を持っている。可愛がってあげると喜び、放っておくと怒ったり悲しんだりする。ひと目見て、画期的かつユニークな製品と思った。海外のバイヤーにも見せたが大変好評で、大きなヒットになるのではないかと思う。プーチは海外でも4月ごろ販売される予定だ」としている。

タイガーエレクトロニクス社との販売業務提携は、ロボットペットシリーズすべてに関しての契約となっている。セガトイズは、ロボットペットの第2弾、第3弾も開発中としているが、この第2、第3のロボットペットについても、海外ではタイガーエレクトロニクス社が引き続き販売を担当するという。

なお、セガトイズは、発売事前キャンペーンとして、“もっと知りたい! 「プーチ」ゴキゲンアクションクイズ”を実施する。プーチの動作パターンに関するクイズにはがきで答えると、正解者の中から抽選で100名に、発売日前にプーチをプレゼントするというもの。セガトイズは、本日プーチの公式ホームページも開設、キャンペーンの詳細やプーチに関する情報を順次提供するとしている。

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