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【MACWORLD Expo/SFレポートVol.9】メーラー席と機関銃――MACWORLD余話

2000年01月12日 00時00分更新

文● 野々下裕子

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米サンフランシスコで開催されたMACWORLD Expo/SF 2000。ここでは、EXPO本体からはちょっと視点をはずして、その周辺について紹介していく。

ユニークな広告を展開していた“Iomega”

今回のExpoでは新製品に関する情報がまことしやかに流れており、中でもハードウェアに関しては17インチiMacにはじまって、新PowerBookや“pismo”など、少なくとも1つぐらいは発表されるだろうと期待されていた。しかし、その噂を否定する兆候は前日にあった。4日の昼ごろ、サンフランシスコのビルにアップルのビルボードを貼りだす作業が行なわれていたのだ。しかし、そこにあるのはすでに発売されているiMac DV Specialの姿。とはいえ、この時点では、まだどんでん返しがあるのではないかという、密かな期待は残っていた。

アップルのビルボードにはiMac DV Specialの姿が
アップルのビルボードにはiMac DV Specialの姿が



そして、同日のレジストレーション会場。こちらでは予想通り、新iMacがずらりと並べられていた。透明感あるキャンディーカラーは、改めて見ると旧型とは印象がかなり違うことがよく分かる。レジストレーションのシステムはブラウザー形式で作られていて、サブミットと同時にプリンターへデータが送られ、即座にネームカードを発行する。

iMacでレジストレーション
iMacでレジストレーション



5日の基調講演は、朝6時ごろにはすでに会場を取り巻く人の列ができていたそうだ。とはいえ、昨年ほどの混乱はなく、比較的スムーズに入場が行なわれた。ここ数年は基調講演の終了後、会場の正面入口に発表されたばかりの新製品の垂幕が飾られるのだが、今年はハードウェアはなかったため、“X”の巨大なマークが並んだ。このマークは会場のみで見られ、周辺のビルボードやバスなどの広告はiMacばかりであった。

基調講演は混乱なくスムーズに
基調講演は混乱なくスムーズに



広告といえば、ユニークな展開をしていたのが、Zipでおなじみの“Iomega”である。夜の街並みに機銃砲のようなものを積んだトラックが走ってきたかと思ったら、ビルの壁めがけてスライドの映像が投射され、そこにはくっきりとIomegaの商品が。このトラックは会場となったMoscone Convention Centerの周辺と、ユニオンスクエアを中心としたダウンタウンで見掛けられた。

機銃砲?! を積んだ“Iomega”のトラック
機銃砲?! を積んだ“Iomega”のトラック



ビルの壁に投射された、Iomegaのコマーシャル
ビルの壁に投射された、Iomegaのコマーシャル



また、Expoとは関係ないが、こんなユニークなビルボードもあった。URLもなく、オリジナルドメインでもない、AOLとEarthlinkの2大メジャープロバイダーのメールアドレスが、ただ2つだけ並んで書かれているだけという広告だ。この謎の広告の詳細については、現在のところ何も分かっていない。

謎のビルボード
謎のビルボード



インターネットにアクセスできる環境が広がったSF

さて、今回のExpoでアップルは、米国のサイトを一新、フリーメールアドレスやホームページが作れる“iTools”のサービスをスタートした。それに合わせてか、Expo会場内にインターネットカフェIのコーナーが設けられていた。“iTools”はMacOS 9が搭載されていなければ使えないが、このコーナーならOS8系のユーザーでも“iTools”を実感することができる。それこそ老若男女のあらゆる層の人たちが、難なくインターネットにアクセスして、新しいアップルのサービスを堪能していたのが印象的であった。

SOUTH HALLの一角に設けられたインターネットカフェのコーナー。ここへMac.comのメールアドレスを取るための人達が殺到したのは言うまでもない。また、すぐ横にはテクニカルサポートのコーナーも設けられていた
SOUTH HALLの一角に設けられたインターネットカフェのコーナー。ここへMac.comのメールアドレスを取るための人達が殺到したのは言うまでもない。また、すぐ横にはテクニカルサポートのコーナーも設けられていた



サンフランシスコでは以前から、図書館や学校などのパブリックアクセスのスペースはあったが、ここ数年でさらにいろいろな場所でインターネットにアクセスできるようになってきた。たとえば、Moscone Convention Centerに隣接して新しくできた“Yerba Buena Center for the Arts”の中のインターネットカフェなどもその1つだ。

しかも、ここでは日本のように1時間いくらといった設定はなく、カフェもセルフスタイルなので、その気になれば何も注文せず、インターネットだけを使うこともできる。アメリカは、日本に比べるとインフラも安く、フリーアカウントの発行やウェブメールサービスが増えたおかげで、パソコンは持ってなくてもインターネットユーザーという人達が大勢いる。

こちらはYerba Buena Center for the Artsの中にあるInternet Cafe。端末はiMacでほとんどがウェブメールのチェックのためにインターネットを使っていた
こちらはYerba Buena Center for the Artsの中にあるInternet Cafe。端末はiMacでほとんどがウェブメールのチェックのためにインターネットを使っていた



ここサンフランシスコでは特にそうした環境が整っていて、それがインターネットビジネス全体の層を厚くしているように思える。アップルが日本でも“iTool”のようなサービスを始めるには多くの問題があるだろうが、その前にまず何よりも、こうしたパブリックアクセススペースを増やし、インターネットへの壁を低くしていくことが必要なのかもしれない。

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