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【2000 International CESレポートVol.3】松下電器、東芝、サンディスクが、SDメモリーカードアソシエーション設立と発表

2000年01月07日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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松下電器産業(株)、(株)東芝、米サンディスク社は6日(現地時間)、ラスベガスのLas Vegas Convention Centerなどで開催中の2000 International CESにおいて、プレスカンファレンスを開催し、SD(Secure Digital)メモリーカードアソシエーションを設立したと発表した。

松下電器産業、AVCカンパニーの中村邦夫社長
松下電器産業、AVCカンパニーの中村邦夫社長



このアソシエーションの正式名称は“Secure Digital Association(SDA)”といい、カリフォルニアに本拠をおく。現時点で69社がメンバーシップに参加している。参加を検討中の企業も多く、今月末にはおよそ100社に達する見込みという。

参加企業は、半導体メーカーから、コンテンツメーカーまで多岐にわたっている。いくつかの企業名をあげると、アルパインエレクトロニクス、ARM、キヤノン、カシオ計算機、コンパックコンピュータ、ダイアモンド・マルチメディア/S3、イーストマン・コダック、EMI、ヒューレット・パッカード、IBM、ケンウッド、LGエレクトロニクス、リキッド・オーディオ、マイクロソフト、三菱電機、モトローラ、日本電気、オンキヨー、クアルコム、リアルネットワークス、サムスン電子、シャープ、シンビアン、TDK、トヨタ自動車、ユニバーサルミュージック/ビクターなど。

東芝、デジタルメディア機器社の溝口哲也社長
東芝、デジタルメディア機器社の溝口哲也社長



SDAへの参加資格には、Executive membershipとInitial membershipがあり、Executive membership企業は、SDメモリーカードの仕様について共同で検討することができるという。最初のSDAの会合は1月中に開催される見込み。

松下電器産業AVCカンパニーの中村邦夫社長は、音楽や映像を外で楽しめるような製品をはじめとして、多岐にわたる製品開発を積極的に進めていくと述べた。また、東芝デジタルメディア機器の溝口社長は、バージニア州にサンディスクと合弁で工場を建設するほか、春にはSDメモリーカードを使ったデジタルオーディオプレーヤーを発表するとした。

米サンディスクのエリ・ハラリ社長兼CEO
米サンディスクのエリ・ハラリ社長兼CEO



米サンディスクのエリ・ハラリ(Eli Harari)社長兼CEOは、いくつかのスライドを見せながらSDメモリーカードの将来の見通しについてコメントした。それによると、2000年度およそ13億ドル(約1365億円)の売り上げを見込んでおり、その後2005年まで平均して48パーセントの成長率で推移し、およそ87億ドル(約9135億円)に達するとした。また、フラッシュメモリーの1チップ当たりの容量に関して、2002年に1Gbit、2005年に4Gbit、2008年には16Gbitになるとした。これに伴い、SDメモリーカードの容量も2000年中に256MBになり、将来は2GBの製品も可能になるという。

SDメモリーカードの売り上げ予測
SDメモリーカードの売り上げ予測



記者団から、ソニーが推進している“メモリースティック”との競合についての質問が出たが、これについては、松下から「これは1つの戦争だが、強力なメンバーシップと100社もの賛同企業がいる我々が勝つと考えている」、東芝からは「ソニーはフラッシュメモリーチップを生産している企業ではなく、チップから製造している我々のほうに部があると考えている」と、一種余裕とも見える答えがなされていた。

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