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【年頭挨拶ニュースリリース】KDD(株)代表取締役社長西本正氏

2000年01月05日 00時00分更新

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皆さん、新年あけましておめでとうございます。
私は、ミレニアムの新しい始まりである2000年の年明けを、他の多くの皆さんとともに、会社で迎えました。心配されていた2000年問題も、何事もなく順調に、乗り越えることができました。皆さんの努力に対し、心から感謝いたします。こうして健やかな新年を迎えられたことを、皆さんとともに喜びたいと思います。

さて、21世紀を目前にした今年は、次の世紀を我々の時代とするための、総決算の年です。

いま、我々は、変わらないものは何もない、とまで言える、激しい変化のなかにあります。そして、社会構造は、「速く走れる人を、思い切り走らせるシステム」にむけ、変わりつつあります。遅れることが、脱落を意味する、この環境のなかでは、走り続け、挑戦し続ける者だけが、「勝ち残り」という、勝利者への資格を手にできるわけです。この一瞬たりとも休む間もない変化に、たとえ、疲れていても、我々は立ち向かわなければならない、という、強い意志を持っていただきたい。

特に、いまや資本市場は、持株会社解禁や株式交換などの規制緩和により、新しいルールを、我々に示しています。それは、企業は、攻撃と防御の2つの側面から、自らの企業価値を最大限に高める経営を行わなければならない、ということです。さらなる合従連衡が進む、この業界においては、内外を問わず、高い交渉力を得るためにも、また、買収から身を守るためにも、資本市場からの評価を、より高いものにしなければなりません。

そのためには、含み資産が豊富にあるとか、すぐには出来ないが能力はあるとか、実力はあるのに世間が認めてくれない、といった、悠長なことを言ってはいられません。重要なことは、時間をロスすることなく、人、モノ、金、技術、ノウハウ、情報など、我々が築いてきた経営資源を最大限活用し、利益とキャッシュを生み出すことです。そして、その中から、お客さま、株主、従業員へリターンを行い、そのことで、初めて市場からも、お客さまからも評価されるのです。逆に、負の遺産を整理することも、価値を高めるという観点から、不可欠です。

皆さんにおかれては、自らの日常の仕事を遂行するに当たって、絶えず、このような時代環境の急激な変化と、事業経営の目標を意識していて欲しいと思います。

特に、皆さんには、これから、3社合併の諸準備を行うにあたり、可能な限り早く一体化できるよう、その作業に全力を傾けていただきたいと思います。しかし、その間にも、質量とも、お客さまの期待に最大限に応えていただきたい。それが、どんな変化があろうとも、変わらない、我々の強さの源(みなもと)です。お客さまからいただく評価にこそ、真実があります。そして、お客さまから高い評価をいただいてきたという、自信と誇りを、決して忘れないでください。

繰り返しになりますが、この1年は、21世紀を我々の時代、つまり、我々が存分に活躍できる時代、とするために、最も重要な年です。過去への甘えや、負の遺産を一掃しなければなりません。全役員、全社員が一丸となり、そして、労働組合の全面的な協力を得て、決して後ろを振り返ることなく、常に、未来志向で、この大きな課題に取り組んでほしいと思います。そして、これまでに優秀な人材を多く育ててきた、KDDのDNAを残しながらも、新しい企業、KDDIに生まれかわることに、勇気を持って挑戦して行こうではありませんか。

最後に、社員の皆さんとご家族のご健康とご多幸を祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。

以上

(用字用語は原文のまま)

・KDD
 http://www.kdd.co.jp/

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