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”のプログラムとして行なわれた。
Internet Week 99:(社)日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)が主催して、日本のインターネット環境について議論と情報交換を行なうことを目的に開催。
日本ネットワーク・オペレーションズ・グループ(JANOG:JApan
Network Operators' Group)は、インターネットの技術やオペーレーションに関する事項を、ネットワーク技術者の間で議論、検討、紹介することで、日本のインターネット技術者や利用者に貢献することが目的という。
同ミーティングでは、パネル形式のチュートリアルセッションやワークグループの報告などが行なわれた。
マルチホームの現状とかかえる問題
“マルチホーム解剖学”と題したパネル形式チュートリアルセッションでは、NTTコミュニケーションズ(株)(NTT
Com)の荒野高志氏をコーディネーターに、3名のパネリストが発表した。
まず、荒野氏がマルチホームの概要を説明した。それによると、あるネットワークがインターネットへの2つ以上の到達可能性を持つとき、そのネットワークは“マルチホーム(Multi-home)”していると表現するという。
NTT Comの荒野高志氏
日本電気(株)(NEC)の前村昌紀氏は、マルチホームを実現するアドレッシングとルーティングの構成の種類、それぞれのメリットとデメリットについて解説した。それぞれにメリットとデメリットがあり、この構成が最適と言いきれるものではないことを説明した。単一の管理下に入るルーターやゲートウェイの集合をあらわすAS(Autonomous
System)番号の割り当てが、米国が915件/年であったのに対し、日本は20件/年と一般にAS番号の取得が難しいと思われている現状も紹介した。
NECの前村昌紀氏
(株)インターネットイニシアティブ(IIJ)の山口二郎氏は、マルチホームの事例を、“東阪IP型”、“東阪FW型”(それぞれ山口氏の命名)などと分類し、それぞれの型について解説を行なった。通常のとき、外部から内部、内部から外部へどのようにデータが流れているのか、障害が発生したとき、どのようにバックアップしてデータが流れていくのかを示し、それぞれの型について、利点と問題点を説明した。
IIJの山口二郎氏
(株)インテック・システム研究所の中川郁夫氏は、マルチホームワーキンググループの報告を行なった。マルチホームにはベストの解はないというのがワーキンググループ参加者の共通の認識で、それぞれのケースごとに最適な解は異なると報告した。
インテック・システム研究所の中川郁夫氏
同セッションの最後に行なわれたディスカッションでは、ミーティングの参加者から、マルチホームとは名ばかりのものをマルチホームと紹介するのはいかがなものかといった意見も出た。どこからどこまでをマルチホームと呼ぶのか、マルチホームを導入した結果、信頼性はあがったのか、トラフィックは分散するようになったのかなどの評価の基準をどうするのかといった点が今後の課題としてあがっていた。
ワーキンググループ報告
JANOGは、通常メーリングリストにより意見の交換などを行なっている。そうした中で個別に議論した方がよいと思われるものについて、ワーキンググループを構成し、期限を切って、集中的に議論するのだという。
これまで、“ネットワーク時刻同期wg”“インターネットY2Kwg”などが構成されてきたという。しかし、ワーキンググループにしてみたものの活発な意見交換が行なわれない場合もあるなどの問題点も報告された。
ワーキンググループの1つ、“著作権問題関連wg”の発表が行なわれたが、ここでも活発な意見交換が行なわれなくなってしまったことや、参加している専門家の不足が指摘された。これについて、同wgでは参加を呼びかけていくなどの方策をとるとしている。