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マイクロソフト、Windows 2000のマーケティング戦略について説明

1999年12月08日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マイクロソフト(株)は、報道関係者向けに“第3回 Microsoft Windows 2000 Press Seinar”を都内のホテルで開催。『Microsoft Windows 2000』に関する同社のマーケティング戦略や製品体系について説明した。

Windows 2000については、11月25日に推定小売価格と発売日が発表されている。同社ではWindows 2000をより多くのユーザーに評価してもらうため、本日以降に発売されるパソコン専門誌にWindows 2000 Release Candidate 2(RC2)版を添付していく。

ウェブサイトやパソコンショップで情報を提供

さらに、本日からWindow 2000専用のウェブサイト“win2000j.com”を開設した。同サイトは、Windows 2000に関する技術情報やサポート情報、イベント/セミナー情報を提供するほか、OEM各社の対応アプリケーション、機器の動作確認情報、周辺機器のドライバーサポート情報なども公開する。同サイトで登録を行なったRC2ユーザーには、毎週火曜日に、最新情報を紹介する“ヘッドラインニュースレター”(無料)を電子メールで配信する。また、同サイトの登録ユーザーは、Windows 2000のバージョンアップグレード版の購入権が与えられる。

全国のパソコン量販店店頭では、12月20日からWindows 2000を体験できる“Windows 2000コーナー”を設置しデモンストレーションを行なうほか、RC2や情報CD*1等の配布を行なう。

*1情報CD:周辺機器ドライバーや16bitアプリケーションの動作チェックを行なえる“Windows 2000 セルフチェックプログラム”や、各社のドライバー、BIOS情報を収録したCD-ROM。

主なWindows 2000パッケージ製品の発売日と推定小売価格は以下の通り。



製品パッケージ


発売日


推定小売価格


Windows 2000 Professional


スタンダード


2000年2月18日


3万8800円


プロダクトアップグレード*2


2万7400円


バージョンアップグレード*3


1万6800円


アカデミックパッケージ


1万5000円


Windows 2000 Server


スタンダード5CAL付き


2000年2月18日


18万円


スタンダード10CAL付き


20万9000円


スタンダード25CAL付き


30万2000円


バージョンアップグレード5CAL付き


6万5100円


乗り換えアップグレード5CAL付き


8万8300円


アカデミックパッケージ5CAL付き


7万7000円


Windows 2000 Advanced Server


スタンダード25CAL付き


2000年3月3日


71万9000円


バージョンアップグレード25CAL付き


25万8700円


Windows NT4.0からのバージョン/乗り換えアップグレード25CAL付き


64万5300円


アカデミックパッケージ25CAL付き


37万3800円


Windows 2000 Developer


スタンダード


2000年2月18日


9万4800円


優待アップグレード(マイクロソフトまたは他社の言語製品)


7万4800円


Windows 2000 Datacenter Server


未定


2000年第2四半期


未定


*2プロダクトアップグレード:Windows 95/98からのアップグレードパッケージ

*3バージョンアップグレード:Windows NT Workstationからのアップグレードパッケージ
Windows 2000 Developerは、開発者向けの統合パッケージで、2000年2月18日~6月30日までの期間限定販売。用途も、Windows 2000対応アプリケーションの開発、設計、評価、テスト用に限定されている。販売期間終了後にも、“マイクロソフト デベロッパー ネットワーク(MSDN)”で購入可能。

Windows 2000 Serverの乗り換え対象製品は、Solaris、HP-UXといったUNIX、Novell Netware、LAN Manager、OS/2 Warp Serverなど。基本的に有償製品を対象としているため、Linuxは対象外となっている。

サーバー製品のライセンス体系は、ログオンなどの認証を使用するデバイス(クライアントになるコンピューター)に対して、クライアントアクセスライセンス(CAL)を必要とする、というシンプルなものになる。ライセンス数に関しては、従来通り、接続クライアント数モード、または同時使用ユーザー数モードを選択可能。

米本社がコンシューマー向けとビジネス向けのWindows部門を統合

Windows 2000のマーケティング戦略について説明した同社システム製品統括部の御代茂樹氏は、「Windows 2000の製品メッセージは“使いやすさと高い信頼性を両立させた新世代のWindows”。Windows 2000は、Windows 98とNTの2つを受け継ぐ新しいプラットフォームで、Windows 3.1からマイクロカーネルへの長期的な以降シナリオがWindows 2000で完結することになる」と語った。


御代氏は、「Windows 95/98からWindows 2000へのバージョンアップは困難を極めるだろう*。これはマーケティングにおける最大の課題であり、サポートでできるだけカバーし、時間をかけて移行を行なっていく」としている

*注:Windows 98/95からのバージョンアップを行なう場合、BIOSのアップデートが必要な機種があるなど。

また、米マイクロソフト社が12月2日(現地時間)、組織内の人事異動を発表、コンシューマーとビジネスの両Windows部門が統合されたことで、次期コンシューマー向けWindows(開発コードネーム:Millennium)に搭載する機能が変更される。

Millenniumで提供するのは、周辺機器ドライバーなどのレガシーフリーのサポートが中心となり、例えば、初心者向けのインターネットベースのコミュニケーション機能などは外される。

御代氏は、「Millenniumのリリース形態は、Windows 98 Second Editionクラスかもしれない」としている。Millenniumから外されたコンシューマー向け機能は、コンシューマー向けツールとして別途個別に提供される可能性があるという。

ライセンス体系について説明したシステム統括部の北川裕康氏。「基本的にはWindows NTの価格形態とほぼ同じ。Professionalのスタンダードが高めだが、ほとんどのユーザーがアップグレード版を購入するだろうから問題ないと考えている」ライセンス体系について説明したシステム統括部の北川裕康氏。「基本的にはWindows NTの価格形態とほぼ同じ。Professionalのスタンダードが高めだが、ほとんどのユーザーがアップグレード版を購入するだろうから問題ないと考えている」

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