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【週刊京都経済特約】ネット起業家80名が集合、ネットベンチャー交流会発足--ETIC関西が事務局、東京「ビットバレー」との連携目指す

1999年12月06日 00時00分更新

文● 週刊京都経済

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インターネット分野で事業創出に取り組む関西の“ネット起業家”約80名が1日、大阪市内で集まり、交流会を発足させた。東京・渋谷を中心とする地区で活動するインターネット関連の有力起業家が集まって活発な情報交流をしていることで知られる「ビットバレー」(Bit Valley)の関西版に当たる動きで、メーリングリスト(オンライン上の会議室)と組み合わせて起業家同士刺激をしあう環境創出を目指す。

主催者側は当初50名程度の参加を見込んでいたが、これを大幅に上回り77人の起業家が集まったという。

京都からは、京都ソフトウェアリサーチ(長澤恒也社長)、紅茶専門店セレクトショップ(中野光崇代表)、イージー(岸本栄司社長)、ショプラス(田崎泰如社長)などが参加して、大阪や神戸の起業家と交流を深めていた。

交流会を組織したのは、ベンチャー支援団体に勤務する田中一人さんら30代と20代の有志。それぞれ個人の立場で参画した。事務局は学生を中心とした非営利組織(NPO)、ETICの関西事務局(京都リサーチパーク4号館5階、壁谷俊則事務局長)が務める。ETIC本部の事務局長である宮城治男氏は渋谷ビットバレーの呼びかけ人の一人で、ETICを通じ東阪で密接な関連を持って運営していくことになるとみられる。

会の運営方法や名称などは今後メーリングリスト上で決める。

渋谷ビットバレーは起業家同士によるメーリングリストと飲み会から自然発生的に生まれ、経済界全体を巻き込む大きな動きになっている。これに対して関西ではベンチャーを支援する立場の有志が呼びかけた形。これについて呼びかけ人の田中一人氏は、「関西は東京に比べるとネットベンチャーの絶対数が少なく、京阪神に分散している。またカリスマ的な人材もいないため、自然発生的な交流組織は生まれなかった」という。

事務局を務める壁谷氏は、「何が生まれてくるかわからないが、ビットバレーに刺激をうけつつ、関西独自の動きとしてオリジナルのスタイルを作り上げていきたい」と話している。

今回はネット起業家だけの会合だったが、今後運営方法が固まってきた段階では大企業人やベンチャーキャピタリスト、コンサルタント、学生の企業予備軍などにも開放し、渋谷ビットバレーと同じ毎月第1木曜日に会合を開くという。次回は来年1月13日に大阪で開く予定。

※記事の転載にあたっては、外来語の表記など用字用語の一部のみをASCII24の表記に合わせて書き換えた。その他はすべて原文のまま。

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