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マイクロソフト、開発者向けに“DirectX Technical Conference”を開催

1999年11月26日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マイクロソフト(株)は、開発者向けにDirectXの最新情報について説明する“第2回 DirectX Technical Conference”を都内で開催した。



今回のカンファレンスでは、ハードウェアを利用したエフェクト“ハードウェアT&L”、“キューブ環境マップ”、“バンプマップ”および“DirectMusic”に関する説明が行なわれた。

ハードウェアT&Lとは、トランスフォーム&ライティングの座標変換(T&L)を、グラフィックスハードウェアのジオメトリーエンジンを使って計算させること。ハードウェアに処理をさせることで、従来より多くのポリゴンが描画可能で、CPUパワーを他の用途に利用できるという。

キューブ環境マップは、球状のオブジェクトの頂点データから反射ベクトルの座標を計算し、その反射したテクスチャーをマッピングするもの。オブジェクトから見たイメージを、6面体のテクスチャーサーフェイスにレンダリングし、イメージをオブジェクトにリアルタイムに映し込める。ただし負荷は非常に高いという。

環境バンプマップは、オリジナルのテクスチャーとバンプテクスチャー、環境マップテクスチャーを利用してレンダリングし、オブジェクトの輝度や陰影などを描画する。また、環境マップの陰影ではなく、オリジナルテクスチャーの揺らぎによって、微妙な凹凸を表現する手続き型バンプマップもある。

DirectMusicは、例えばゲーム上でのシーンの切り替わりやユーザーの操作によってリアルタイムに音楽を変化させられる“インタラクティブミュージック”を実現するための音楽用API。DirectMusicはMIDIを利用するが、現状のMIDIは再生環境によって音色が変わってしまうため、すべてのPCで一定の再生品質を保てる“DLS(Downloadable Soundfile)ソフトウェアシンセサイザー”を備える。また、インタラクティブミュージックを制作するためのオーサリングツール“DirectMusic Producer”も用意されている。

また同社は、コンシューマー向けWindowsのロードマップについても説明。次期コンシューマーOS(開発コードネーム:Millennium)は2000年に登場、“Easy PC”規格に対応した最初のOSとなる。システムの自己回復機能や、プレインストールPCの初期起動プロセスの改良、デジタルカメラなどからの画像取り込み処理を一連化できる“Windows Image Acquisiotion”のサポート、DirectXの最新バージョンの搭載、Windows Media Technologiesサポート、家庭内ネットワークのサポートなどが特長となっている。DirectXのバージョンが7になるか8になるかは未定という。なお、Windows 9xアーキテクチャーのOSはMillenniumが最後となり、それ以降に開発されるOSについては、すべてWindows NTアーキテクチャーとなるという。

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