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“製造業からソリューション企業へ”、日立が中期経営計画を発表

1999年11月19日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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(株)日立製作所は19日、製造業からソリューション企業への変革を軸とする中期経営計画“i.e.HITACHI プラン”を発表した。

日立から庄山悦彦取締役社長と八木良樹取締役副社長、熊谷一雄専務取締役、前田正博常務の4名が出席して、同社本店横の東お茶の水ビルにおいて、同計画の発表が行なわれた。

左から庄山社長、八木副社長
左から庄山社長、八木副社長



庄山氏は「良い製品を作っていれば評価される時代は終わった。顧客にとって必要な事業に絞り込む高収益企業になるのがi.e.HITACHI プランである」と述べた。
発表された中期経営計画は、知識とITをベースにインターネットを有効活用したベスト・ソリューション・パートナーをめざすというもの。具体的には、製造業からソリューション企業への変革、インターネットを活用した企業や個人向けのソリューション事業の拡大、経営資源の重点化による高収益構造化、事業基盤整備、成果主義の評価・報酬システムの導入の5つをいう。
同計画の実行目標は、平成14年度の売上高9兆4000億円、当期純利益2400億円、株主資本利益率(ROE)7.5パーセントという数値を挙げている。平成11年度のROE1.2パーセントと比較しても、高収益企業を目指していることがわかる。さらに、収益構造の転換を進展することで8パーセントを目標としているという。

庄山社長
庄山社長



「インターネットが最優先の命題である」と庄山氏が言うように、IT事業へ2000億円、累計3000億円計上しているM&A資本投下のうち8割以上を情報サービス事業に、インターネットサービス事業に500億円を投資し、インターネットを中核とするサービス事業の平成15年度売上に2兆6000憶円を見込んでいるという。
来年4月にはインターネットサービスの新会社を設立し、企業向けに暗号技術や電子すかし技術など信頼性をベースにしたビジネスアプリケーションの開発などを行なう予定としている。また、個人向けの分野では電子モール運営やデジタルコンテンツの配信などを考えているという。

また、質疑応答において、シャープ(株)との家電事業の包括的提携のことに話がおよぶと「その事実はありません」と庄山氏はきっぱりと否定した。

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