都内有楽町にある映画会社・東宝(株)の試写室において、12日、映画『ゴジラ2000-ミレニアム-』の試写会がコンパックコンピュータ(株)の主催により行なわれた。コンパックは昨年の『モスラ3』、現在公開中の『梟の城』(いずれも東宝配給)と、CGやデジタル合成などのいわゆるビジュアルエフェクツ処理が行なわれた作品に、ワークステーションなどの機材を提供しており、この日の試写会はその関係から行なわれたもの。
都内有楽町にある映画会社・東宝の試写室において、12日、映画『ゴジラ2000-ミレニアム-』の試写会がコンパックコンピュータ(株)の主催により行なわれた。コンパックは昨年の『モスラ3』、現在公開中の『梟の城』(いずれも東宝配給)と、CGやデジタル合成などのいわゆるビジュアルエフェクツ処理が行なわれた作品に、ワークステーションなどの機材を提供しており、この日の試写会はその関係から行なわれたもの。
東宝作品とコンパックの関係について語る、東宝映画専務取締役でプロデューサーの富山省吾氏 |
実際には作業を行なう工房・(有)マリンポストに同社製のWindowsNTベースのハイエンドワークステーション『AlphaStation』などの機材を提供したほか、ネットワーク構築や環境設定などのテクニカルサポートも行なったという。また、ロケ場所として荻窪事業所内のマシンルームや撮影用PCの提供でも協力しているとのこと。最近は映画だけでなくテレビでもCGやデジタル合成処理が当然のように行なわれているが、その背景にはWindows
NTベースの高性能ワークステーションの普及がある。特にIntelプロセッサ搭載マシンのコストパフォーマンスは高く、これまでシリコングラフィックス製WSやMacintoshの独壇場だった製作現場において、IntelあるいはAlphaプロセッサを搭載したNTベースの製作システムが急激に数を増やしているのが現状。
ビジュアルエフェクトのエピソードについて語るマリンポスト代表取締役で同映画のビジュアルエフェクトスーパーバイザーを務めた大屋哲男氏 |
試写会場には『ゴジラ2000』のプロデューサーの富山省吾氏と、マリンポスト社の代表取締役であり、作品のビジュアルエフェクトスーパーバイザーを務めた大屋哲男氏も出席。コンパックへ協力を要請したエピソードや実際の合成処理の様子を紹介した。この中で大屋氏は、ゴジラが深海を泳ぐシーンをフルCGで表現したことに触れ「誰も知らないゴジラの泳ぎ方をどうするか。いかにUSのGODZZILAと差別化するか苦心した」と語った。ゴジラが複雑に身体をくねらせて泳ぐ同シーンは10秒にも満たない短いものだが、1フレーム90万という膨大なポリゴンで構成されており、2GBのメモリを搭載した5台のワークステーションをフルに使ってレンダリングされたものだという。また大屋氏はコンパックの協力についても「キメ細かくサポートをしてくれて、安心して作業が進められた」と話した。ちなみに同社はずっとMacintoshを使っていたが、NTに慣れるためのオペレーターの研修などでもサポートがあったという。ビジュアルエフェクト処理が行なわれたシーンは全体の3分の1にあたる約400カットにのぼるという。
深海を泳ぐゴジラはフルCGで描かれた。背景とゴジラ、気泡が合成されている。 |
こうした紹介のあと試写が行なわれたが、紹介にあったとおり、過去のゴジラ作品では見られなかった大胆な合成シーンが頻出。新しくデザインし直された新ゴジラの造形とあわせて、映画の大きな見どころとなっている。もちろん内容については書けないが、クライマックスの決戦地は西新宿。アスキー本社の目の前だったのにはビックリ。決戦の後は、たぶん跡形もないはずだ(笑)。
なお、映画の公開は12月11日から。全国東宝系で公開される。コンパックは公開に合わせてゴジラ仕様のパソコン(笑)が当たるキャンペーンを実施する予定という。詳細は同社ウェブページを参照してほしい。
壇上にはホンモノのゴジラの着ぐるみが登場。特技監督の鈴木健二氏とコンパック製品との3ショットをキメた |
ゴジラの着ぐるみに入ったのはコンパックの社員。慣れていなかったので手を引かれての入場 |