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アジアを対象とした音楽ポータルサイトが登場、OSインターネットが1audio.comを開設

1999年11月12日 00時00分更新

文● 編集部 鹿毛正之

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中国四川省成都市に本拠を置くOSインターネット社は、音楽サイト“1(one)audio.com”を開設した。実際のスタートは11月11日11時11分11秒、と1並びの時間に設定された。同サイトはアジア地区をターゲットとしており、当初は英語/中国語/日本語によるサービスが提供される。また2000年には韓国語によるサービスも提供する予定だ。

1(one)audio.comのサイトイメージ、現在のところトップ画面に日本語は表示されない
1(one)audio.comのサイトイメージ、現在のところトップ画面に日本語は表示されない



1audio.comでは、アーティストのプロモーションを前提としたコンテンツを中心に掲載する予定で、アジア最大の音楽ポータルサイトを目指すとしている。サイト内には、音楽ニュース、新作アルバムレビュー、アーティスト特集、レーベル紹介、クラブ/ライブガイドなどの各メニューを用意している。また、掲示板やチャットルームなど、ユーザー参加型のページも提供される予定。

音楽関連記事を中心とした編集ページも用意され、同社のスタッフが編集を担当するほか、音楽業界誌との提携による記事の提供も受ける予定だという。

音楽コンテンツの販売については、年末を目処に、MP3ファイルなどのダウンロードファイルのオンライン販売を開始する予定だとしている。ただし、詳細については未定で、具体的なダウンロード方法や課金方法については明らかにされていない。

楽曲のダウンロード販売も予定

都内のレストランで開催された設立記者会見では、同社のCEOであるロビー・ユング(Robby Yung)氏が、「1audio.comはプラットフォームとして、人々が音楽を楽しめる場所を提供する」と、サイト設立の目的について説明した。同サイトではインターネットラジオの提供も行ない、ダウンロード配信も含めた音楽コンテンツ/CD/本などの販売チャネルを提供することも検討中だという。

OSインターネット社CEOのロビー・ユング氏。米国・香港・中国においてメディア関連企業に勤めていた経験を持つOSインターネット社CEOのロビー・ユング氏。米国・香港・中国においてメディア関連企業に勤めていた経験を持つ



各レコード会社との提携については未知数だが、ミュージシャンの中西圭三氏が同サイト上に“KEIZO RADIO”というコーナーを持つなど、個々のアーティストと連携した展開を図っていく予定だ。また、インディーズシーンを中心に、日本やアジアのミュージシャンを紹介していくことで、世界に向けたアジア音楽の発信源になることを目指しているという。

OSインターネット社は、日本法人として(株)OSインターネットを設立している。記者会見では同社副社長の川上祥登氏が、司会進行役を務めた。川上氏はテイチク(株)出身で、(社)日本音楽スタジオ協会において要職を務めるなど、日本の音楽業界に幅広い人脈を持つ。また、インターネットの課金システムで米国特許を保有する(株)インターナショナルサイエンティフィックの顧問も務めるなど、インターネットへの理解も深い。

(株)OSインターネットの川上祥登氏。9月にテイチクを退職し、10月1日に副社長に就任したばかりだという(株)OSインターネットの川上祥登氏。9月にテイチクを退職し、10月1日に副社長に就任したばかりだという



川上氏は、「日本のレコード会社とはまだほとんど話をしていない」とした上で、日本における著作権関連の状況について調査を進め、サイトの運営を図っていくという慎重な姿勢を見せた。また、ユング氏とはインターネットに対する理解で多少の隔たりがあるとしながらも、OSインターネット社の日本における展開に助力していく意気込みを語った。

大物アーティストも登場、個々のアーティストとの連携を模索

国内外を含め各レコード会社との提携については、現在のところ未知数。だが、ミュージシャンの中西圭三氏が同サイト上に“KEIZO RADIO”というコーナーを持つなど、個々のアーティストと連携した展開を図っていく模様だ。また、インディーズシーンを中心に、日本やアジアのミュージシャンを紹介していくことで、世界に向けたアジア音楽の発信源になることを目指しているという。

会見には“ユング氏個人の親交”から、テンプテーションズで活躍していたボーカリストのオリー・ウッドソン(Ali-Ollie Woodson)が姿を見せ、激励のスピーチを贈った。ウッドソン氏は「音楽は国境を持つべきではない」との持論を語り、「アジア市場に対し、ブラックミュージックへのアクセスを与えるのは素晴らしいこと」と、1audio.comへの支持の姿勢を見せた。

ブラックミュージック界の大物、オリー・ウッドソン氏。スピーチの最後には、メッセージを歌に乗せて熱唱した
ブラックミュージック界の大物、オリー・ウッドソン氏。スピーチの最後には、メッセージを歌に乗せて熱唱した



サイトのほうはすでに運営を開始しているが、現状ではまだ提供されていないメニューも多く、開発途上という印象は否めない。日本市場を対象としている割には、トップページに日本語はまったくなく、メジャーなアーティストもほとんど紹介されていないため、アピール度も低いと言わざるを得ない。具体的なビジネスモデルも明らかにされておらず、広告収入をメインにする予定だそうだが、商業レーベルとの連携も未知数だ。

すでに日本法人を設立するなど日本市場を重要視しているのに対し、サイトからその意気込みが伝わってこないことには疑問が残る。アジア全体を対象にした音楽ポータルサイトは少ないため、市場のポテンシャルは決して小さくないと思われるが、現状のままでは認知度を得るのは難しいだろう。

各レコード会社ではダウンロード事業を専門に行なう部署を設立するなど、音楽配信を含めたインターネット展開には熱心なところが多い。11日にはソフトバンクも有料配信を前提とした音楽ポータルサイトの設立を発表するなど、通信関連企業の音楽ビジネス進出も増えている。そういった状況の中、独立系の音楽ポータルサイトがどれだけのサービスを提供できるのか、現状では未知数と言わざるを得ないだろう。

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