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富士ソフトABC、新ストリーム暗号“FSAngo”を開発、暗号解読コンテストも開催

1999年11月11日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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富士ソフトABC(株)は11日、新しい秘密暗号方式としてストリーム暗号“FSAngo(エフエスアンゴー)”を東京電機大学と共同開発したと発表した。

“FSAngo”は東京電機大学の鈴木秀一助教授が考案したもので、使用期限のある1次式(アファイン関数)を用いて暗号化を行なう方式。このため、暗号生成を行なうには単に使用されている1次式を規定するだけでは不十分で、1次式の使用回数とその使用上限(寿命)を規定する必要がある。“アファイン鍵(Affine Key)”は、使用する1次式の係数(アファイン係数、aX+bで表される式のa、bの部分)と、その係数の使用回数と寿命から成る変数の組のことをいう。この“アファイン鍵”を複数個使用し、それぞれの“アファイン鍵”を相互に作用させた仕組みを“多重アファイン鍵システム(Multi-Affine Key System)”と呼ぶ。“FSAngo”はこれを利用して生成された乱数を用いて、暗号化を行なう。
暗号化にかかる時間は、CPUにPentiumII-450MHzを搭載したパソコンを使用し10MBのデータをソフトウェアで暗号化した場合で約0.8秒であったとしている。

また“FSAngo”はさまざまなデジタル関連機器に搭載可能で、情報伝達/蓄積時のセキュリティー向上、インターネット上などでの配信サービスやデジタルTVのスクランブル放送などへの応用が考えられるとしている。

富士ソフトABCは、同方式の信頼性・安全性の検証をかねて、暗号解読コンテストをウェブ上で11月15日から開催する。賞金は1000万円。

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