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スリーディ、相互関係を設定できる小型自律型ロボットを発売

1999年11月08日 00時00分更新

文● 編集部 井上猛雄

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コンピューター生活機器などの開発をしている(株)スリーディは、5日、小型自立型ロボット『横綱くん』(通称“ワクチン君”)を発売したと発表した。

この小型自立型ロボットは、土俵上にいる相手のロボットを見つけ出し、相撲を取って、相手を土俵上から追い出す。外形W35×D45×H50mmの小型ボディーに、DCモーター、ギア、アルカリ単5電池、センサー、フォトトランジスター、制御チップなどを組み込んだもので、青、緑、赤のスケルトンボディーの3タイプがある。

青、緑、赤のスケルトンボディーの3タイプがある
青、緑、赤のスケルトンボディーの3タイプがある



編集部対抗相撲大会の模様。「はっきょい、のこったのこった」。みごとのこった24編集部優勝! 賞品のロボットをゲット
編集部対抗相撲大会の模様。「はっきょい、のこったのこった」。みごとのこった24編集部優勝! 賞品のロボットをゲット



相撲、タッグマッチ、追跡

さらに、組み込みソフトを搭載した制御チップ(価格2800円)を交換すれば、相撲モードのほか、対戦相手を認識し仲間を判断するチームプレーモード、黒いラインの上を自走するライントレースモード、前面にある対象物を追いかけるカルガモモードで遊べる。

ライントレースモードで、ライン上を爆走中
ライントレースモードで、ライン上を爆走中



モードの切り替えは、ライントレース用に底面に装備している4つのセンサーから選択する。また、前面にある左右2つの赤外線センサーで、相手のロボットを認識する。認識距離は10cm程度。チームプレーモードでは、このセンサーの発振(発光)周波数によって敵味方の判断をする仕組み。

制御チップには、マイクロチップテクノロジー社のRISC型ワンチップマイクロプロセッサーPIC16F84を採用している。動作クロック10MHzで、1Kワード(1ワード=14ビット)のEP-ROM、13本のI/Oポートのほか、トランジスタブリッジなどのモーター制御回路も内蔵している。

制御回路。ワンチッププロセッサーはPIC16F84を採用。前面に2つ、底面に4つの赤外線センサーがある
制御回路。ワンチッププロセッサーはPIC16F84を採用。前面に2つ、底面に4つの赤外線センサーがある



C言語などでプログラミング可能

プログラムは、アセンブリ言語のほか、C言語、BASIC言語でも開発できる。コンパイラーの入手も可能。同社では専用ROMライター(8000円を予定)も発売する予定。

キットの内容。右上にあるのが小型DCモーター
キットの内容。右上にあるのが小型DCモーター



本製品はすでにウェブ上で先行予約を開始、11月より製品を出荷している。12月までのキャンペーン期間中、本体価格5500円で販売。また、ギアの組み立てや、チップ部品をハンダ付けして完成させる組み立てキット(価格5200円)も同時に発売している。

同社の新井容徳社長は、「子供や老人に遊んでもらいたいと思って、この小型ロボットを作った。コンピューターの仕組みや、プログラミング学習用など、学校教材としてもいいと思う。名前の通称“ワクチンくん”は、悪い相手を土俵の外に追い出すという意味で命名。日本では“横綱くん”、海外では“ワクチンくん”の名称で販売する。今年中には1万台を出荷したい。将来は、このロボットを応用して、人が乗れるような大きなロボットを作ろうと考えている」と抱負を語った。

スリーディの新井容徳社長。「オプションで、相撲の土俵用に使えるマウスパッドも考えています」 スリーディの新井容徳社長。「オプションで、相撲の土俵用に使えるマウスパッドも考えています」

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