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コーレル、『Corel LINUX日本語版』に関するブリーフィングを開催--気になる開発状況は?

1999年11月02日 00時00分更新

文● 風穴 江

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カナダのコーレル(Corel)社は、同社が開発中のCorel LINUXについて、日本市場をターゲットにした製品をリリースする。コーレル本社からLINUX製品担当者などが来日し、11月1日、コーレル社製品の日本窓口となっている(株)メディアヴィジョン、丸紅(株)らとともに開催したプレス向けブリーフィングの場で明らかにされた。


■日本語版の開発方法、リリース時期はともに未定

コーレル社は、今年3月に米国で行なわれた第1回LinuxWorld Expo/San Joseにおいて、デスクトップ用途向けの新Linuxディストリビューション『Corel LINUX』の開発を発表。8月に行なわれた第2回のLinuxWorld Expo/San Joseでは、初めてCorel LINUXを一般向けにデモし、年内リリースに向けて順調に開発作業が進んでいることをアピールしていた。しかしその時点では、英語版と、それに続くヨーロッパ言語圏向けの製品が計画されていたものの、日本語版については「あらゆる可能性を検討している」と述べるにとどまっていた。

ただ、Corel LINUXの日本語版を開発することは決まっているものの、その開発作業をメディアヴィジョンらとどのように分担し、どういう形で最終的にリリースするのかは、今後、検討していくとした。また、日本語版のリリース時期についても明言を避けた。

カナダ、コーレル社のLinux製品担当、Derek Burney(デレック・バーニー)氏
カナダ、コーレル社のLinux製品担当、Derek Burney(デレック・バーニー)氏



■Corel LINUXの開発者向けバージョンも計画

そのほかのプレゼンテーションは、基本的にはこの夏に発表されていたことからほとんど変更されておらず、あまり目新しさはない。Corel LINUX(英語版)は、今月中旬に米Las Vegasで開催される“COMDEX/Fall”で発表されることになっているが、主要ターゲットとして、デスクトップユーザー、それも、かなりのLinux初心者をもターゲットにしている点に変更はないようだ。

Linux向けビジネスアプリケーションのリリースも、特に大きな変更はなく、下の表のようになっている。なお、詳細は明らかになっていないものの、この中でWordPerfect以外のソフトウェアは、Linux上でWindows APIをエミュレートする『WINE』を使って実行するものとなっているようだ。

ソフトウェア名 リリース予定時期

ワードプロセッサ 『WordPerfect』 2000年第2四半期
表計算ソフト 『Quattro Pro』 2000年第2四半期
データベースソフト 『Paradox』 2000年第2四半期
プレゼンテーションソフト 『Presentation』 2000年第2四半期
ドロー系グラフィックスツール 『CorelDRAW』 2000年第3四半期
ペイント/レタッチツール 『PhotoPaint』 2000年第3四半期


また、当初リリースされる『Corel LINUX Standard版』と『同Deluxe版』に続いて、来年には、開発者向けのツールなどをバンドルした『Development版』も計画していることが明らかにされた。これには、インプライズが開発中のLinux版開発環境をバンドルすることも検討しているという。


■コーレルの一挙手一投足に注目

プレスブリーフィングの日は、東京地方にはかなり強い雨が降っていた。それに引っかけるつもりで、ブリーフィングの司会者は「Corel LINUXでLinux市場に嵐を起こす」と言っていたが、Linuxの最近の動向を注意深く追いかけている人なら、「嵐(Storm)」で連想するのは、Corel LINUXの対抗馬となる可能性もある『Storm Linux』(カナダStormix Technologies社)だろう。

まぁ、どちらが真の「嵐」になるのかはともかく、Linuxそのものが一過性ではない大きなうねりになるのかどうか、まだそれさえ不透明だと考えている人が多い現状では、コーレルという、Windows市場でのメジャーベンダがいかにしてLinux市場を切り開くのか、大いに注目されるところである。

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