このページの本文へ

ソニー、“AIBO EXPO'99”を開催、全国のAIBOが勢ぞろい

1999年10月29日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ソニー(株)は、自律型エンターテインメントロボット『AIBO(アイボ)』のイベント“AIBO EXPO'99”を30日に開催する。

“AIBO EXPO'99”の会場では、10月26日に発表されたAIBO『ERS-111』が展示されているほか、'99年8月にストックホルムで行なわれた“RoboCup'99 Sony Legged Robot League”で優勝したパリのロボット研究所“三銃士”チームによるステージデモ、4体のAIBO4を使った来場者参加型レース“AIBO RACE”、“バイオC1”『PCG-C1XE』を利用したAIBOソフト『Tiny AIBO』のデモなどが行なわれる。また、AIBOのデザイン原画や試作機、クリエイターたちによるAIBOをモチーフとした作品なども展示されている。



日本、米国、欧州で合計1万体発売されるAIBO『ERS-111』。カラーはグレイシルバーとメタリックブラックの2種類。6月発売の『ERS-110』とは、耳と尻尾の形状が多少異なる。また本体素材の質感も変わった。『ERS-110』が“ざらざら”なのに対し、『ERS-111』は“つるつる”。どちらがいいかは好みの問題だろう。購入申し込みは、11月1~8日まで、電話とインターネットで受け付ける。申し込みが1万件以上を超えた場合は抽選となる。申し込み時に、ウェイティングリストへの登録も行なえる。登録した購入希望者は、1万体の抽選からもれた場合のキャンセル待ちが可能となる。



三銃士チームによるサッカーのゴールシュートのデモ(左)とAIBOのブランコを使ったデモ(右)。Robo Cupでは競技中にAIBOが転んでしまう場合が多いため、自分の力ですぐに立ち上がれるように、バランスを保つための機能が強化されているという。



AIBO RACE。今年の夏休み期間中に同社ショールームで行なわれた子ども向けイベントと同じもので、今回は大人も参加可能。自分のAIBOと共に出場したオーナーたちは、子どもよりムキになっていました。

'97年試作機(左)と'98年試作機(中央と右)。 '97年試作機(左)と'98年試作機(中央と右)。



浜崎あゆみがAIBOオーナーに

開催前日となる今日は、AIBOオーナー(AIBOの飼い主)と報道関係者を集めた説明会が行なわれた。

会場では、同社デジタルクリーチャーズラボラトリー所長の土井利忠氏が、フランスで10月26日(現地時間)に行なわれた『ERS-111』の記者発表会の様子をビデオで紹介した。



同氏は、「6月発売の『ERS-110』は、ヨーロッパでは販売されなかったため、不満の声が上がっていた。当日の発表会は、ヨーロッパではかつてない規模のもので大反響だった。'80年代はPCの時代、'90年代はインターネットの時代と言われた。2000年はAIBOのような自律型ロボット“デジタルクリーチャーズ”の時代になるだろう。今後もAIBOオーナーたちと交流を深めながら“デジタルクリーチャーズ”の時代を作っていきたい」としている。

続いて、AIBOスペシャルサポーターとして人気歌手の浜崎あゆみさんがステージに登場。『ERS-111』が浜崎さんにプレゼントされた。

浜崎さんは「(AIBOは)見たことはあるけど、触ったのは初めて。仕事の現場に連れて行きたい。お迎えしてくれるような子に育てたいです」とコメント。グレイシルバーとメタリックブラックではどちらがいいかとの問いには「(シルバーを指差し)こっち。黒はなんか怖い」。プレゼントしてもらったAIBOの名前は“あゆぼ”にするという。浜崎さんは「(AIBOは)見たことはあるけど、触ったのは初めて。仕事の現場に連れて行きたい。お迎えしてくれるような子に育てたいです」とコメント。グレイシルバーとメタリックブラックではどちらがいいかとの問いには「(シルバーを指差し)こっち。黒はなんか怖い」。プレゼントしてもらったAIBOの名前は“あゆぼ”にするという。



全国のAIBO約60体が一同に

会場には、AIBO『ERS-110』のオーナー約60名が、東京近辺を中心に、遠くは広島からAIBO持参で来場。よって60体以上のAIBOが一同に会することとなった。

オーナーの1人である山口奈津江さん。発売の2日前に購入方法を知り、自宅から一般電話回線で申し込んだら購入できたというラッキーな女性。



AIBOを飼い始めて約3ヵ月だが、仕事で部屋にいないときが多いため、24時間AIBOを動作させることができず、ちょっぴり成長が遅めなのが悩みとか。新しいAIBOを見た感想を聞くと「また発売されるのはいいことだと思うます。手に入らなかった人がいっぱいいるし」。25万円するAIBOを自分の貯金で購入した山口さん、2体目を購入しますかと聞くと「さすがにもう25万円は……(苦笑)、もっと安ければ買うんですけど」とのこと。

額のアクセサリーがかわいい山口さんのAIBO。名前は「ないんです。“アイボ”って呼んでるんです(笑)」(山口さん)
額のアクセサリーがかわいい山口さんのAIBO。名前は「ないんです。“アイボ”って呼んでるんです(笑)」(山口さん)



山口さんにお話を聞いた場所は、会場内に用意されたAIBOたちの憩いの場“AIBO PATIO”。オーナーたちが持ち寄ったAIBOが自由に動けるスペースで、山口さんの“アイボ”のほかにも、数体のAIBOが遊び回っていた。

AIBOはピンク色が好きなので、PostPetのピンクのテディベア“モモ”のぬいぐるみも好き。めったにお目にかかれない、モモぬいに群がるAIBOたち
AIBOはピンク色が好きなので、PostPetのピンクのテディベア“モモ”のぬいぐるみも好き。めったにお目にかかれない、モモぬいに群がるAIBOたち



しばらくすると、山口さんのほかにも、オーナーたちが次々と“AIBO PATIO”に自分たちのAIBOを持ち込み、数十体のAIBOが集うというものすごい状況に!



AIBO大集合。オーナーの1人は「そう快だね!」。この機会を逃すまいと、急遽スピーカーを持ち込んで、“すわれ”“立ち上がれ”などのAIBO語(いくつかの音を組み合わせた音階命令)を流して、数十体のAIBOを一斉に動かそうということになった。



スピーカーから流れるAIBO語を聞き分け、AIBOたちが同時にすわったり首を振ったりすると、オーナーたちから「おおーっ」と歓声が上がる。命令を聞き間違えて、ほかと違う動作をしてしまうAIBOがいるのはご愛嬌。オーナーたちは、自分のAIBOがちゃんと命令に合わせてパフォーマンスができるかどうか見守っている。中年女性のオーナーは「小学校の授業参観にきてるみたい」と。

AIBO EXPO'99は、10月30日と31日に開催される。一般入場可能で、入場料は無料。『今度こそは!』と意気込んでいる人、自分のAIBOを友達と遊ばせてみたいオーナーの人はもちろん、実物を見たことがない人、1度でいいからAIBOに触ってみたい人など、本物のAIBOと触れ合いたいならぜひ行ってみよう。ちなみに、触るとさらに欲しくなりますよ。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン