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日本HPと日本オラクル、企業向けのインターネット関連事業で提携

1999年10月28日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本ヒューレット・パッカード(株)(以下、日本HP)と日本オラクル(株)は、インターネット関連事業において包括的な提携を行なうと発表した。

これは、米ヒューレット・パッカード社と米オラクル社が'99年8月18日と9月21日(現地時間)に発表した戦略的提携をもとに、日本国内での提携関係を強化するもの。

今回の提携により、日本オラクルは、日本HPのインターネットを基盤とした新たなビジネスモデルである“E-services”に賛同し、“E-services ソリューション・パートナ”として事業を展開する。日本HPのプラットフォームと日本オラクルのデータベースを組み合わせ、さらに『e-speak』を採用した製品を共同で展開するほか、日本HPが日本オラクルのエンジニアに対し『e-speak』のトレーニングを実施する。また、『e-spaek』対応のオラクルデータベース製品の出荷時に、共同で販売促進を行なう。さらに、『e-speak』に関する“エキスパート・センタ”を日本国内に年内に設置、従来の“HP-オラクル データベース・コンピテンスセンタ”と統合して、展開していくという。

また、CRM分野でも協力し、日本HPのCRM製品の中核として『Oracle CRM』を採用、共同で販売を行なう。さらに日本オラクルは、日本HPの販促部隊、およびヒューレット・パッカード・ソリューションデリバリ(株)に対し、Oracle CRMのトレーニングを実施する。また、従来のオラクル製品の開発環境がSolarisとWindows NTが中心であったのに対し、今回HP-UXを同列とし、3つのプラットフォームを中心に製品を開発していくという。

そのほか、両社は多くの企業パートナーにインターネット事業に関して参加してもらいたいとし、新規パートナーを共同で開拓するとしている。

日本HP代表取締役社長の寺澤正雄氏は、「われわれは、インターネット事業におけるBtoB(Business to Business)分野での包括的な提携を行なう。これは、本年の8月と9月に行なわれた米国での両社の協力関係に関する発表を受けたもの。日本でも強力なパートナーとして協調ビジネス展開を行なっていく」

「米国での提携内容は、8月18日に発表されたe-speakとOracle8iの統合技術開発、9月21日に発表されたBtoBのEC分野での提携、Oracle CRMの協調販売、HP社内でのOracle CRMの採用、Oracleのソフトウェア開発においてHP-UXを優先プラットフォームとする、Oracle社内システムのHPプラットフォームへの統合、となっている」

「インターネットを活用した新しいビジネスモデルを検討しているユーザーに対し、両社で協力して製品サービスを提供していく。また、両社協調事業の成果を企業パートナーにも反映していきたい」と語った。

また、日本オラクル代表取締役社長の佐野力氏は、「今やクライアントPC中心ではなく、メガサーバーの時代に突入した。インターネットにより産業界も根底から変わってきた」

「米国では成功するベンチャー企業は、LinuxかUNIXで事業を始める。データベースはオラクル製品を採用している。間違ってもマイクロソフト製品は使わない。米国ではインターネット事業でのNTのシェアはどんどん下がっている。また、全米トップ100の企業のデータベースは64パーセントがオラクル製品だ。HPがオラクルを選んだのは正解」

「企業のインターネット事業システムはメガサーバーで統合する。また、関連アプリケーションについては、ドイツ系製品を日本から駆逐するつもりだ」としている。

日本HP寺澤社長(左)と日本オラクル佐野社長(右)
日本HP寺澤社長(左)と日本オラクル佐野社長(右)

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