(株)ワールドヴィジョンは、米Intelliquis International社の2000年問題対策ソフト『Intelli
FIX 2000 PRO』を11月に発売すると発表した。Excelファイルなどのデータ、Windowsアプリケーション、OSのみならず、BIOSやRTC(Real
Time Clock)レベルでの修正が可能という。希望小売価格は5万円を予定している。
ワールドヴィジョンの東保代表取締役社長 |
ワールドヴィジョンによれば、2000年問題で起こりうる障害には、データファイル(レベル5)、アプリケーションソフトウェア(レベル4)、OS(レベル3)、BIOS(レベル2)、RTC/CMOSクロック(レベル1)の5つのレベルがあるという。レベル5からレベル3、あるいはレベル2までは対応可能な2000年問題対策ソフトがあるが、Intelli
FIX 2000 PROは「このすべてに対応可能なほとんど唯一の製品」「他のソフトウェアで対応をうたうものもあるが、実際には対応していない」(同社技術担当責任者高橋信久氏)としている。
同ソフトウェアは2000年問題解決に関して、世界で最も厳しい規格を定義している英国規格協会(BSI)から最高の評価を得ているという。
Intelliquis International、CEO件社長のバーナード・ヨウ(Bernard B.Yaw)氏 |
発表会では、RTCのデータをBIOSなどを介さずに、直接読み出すことのできるユーティリティーを使い、Intelli
FIX 2000 PROが実際にソフトウェアのみでRTCのデータを修正することができるデモンストレーションを行なった。このRTCデータの修正については、OSが起動する前に行なわれるので、OSに依存しないという。ただ、Intelli
FIX 2000 PROが具体的にどのようにして修正を行なっているかという点については、企業秘密であるとして明かされなかった。
このRTCの修正プログラムは“ステルステクノロジー”によって、通常のプログラムとは別のところに格納されており、一般のプログラムからはその存在は検知できず、ウィルスなどの影響を受けることはないという。
なお、レベル3からレベル5の修正に関してはアセンブラレベルでスキャンを行ない、年号を2桁で扱っている個所について、00を1900年でなく2000年と扱うように修正する。Excelなどのファイルについては、オリジナルファイルをリネームして、対策済みの別ファイルを生成する。アプリケーションファイルではプログラムの最後にデータを付け加えるのでサイズが変更されるが、仮に修正済みアプリケーションを、Intelli
FIX 2000 PROがインストールされていないコンピューターで起動しても、修正前と同じ動作をするだけで、問題は起きないとしている。
Intelli FIX 2000 PROのテスト機能を使って、コンピューターのBIOSやRTCの対応をチェックしている画面。この場合、RTCについて問題があり(赤くなっている部分)、かつそれが修復可能であることを示している |