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渋谷区の商店街が日本最大の商店街ホームページを開設

1999年10月14日 00時00分更新

文● いちかわみほ

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10個の商店街、総勢700軒ほどの商店が参加

渋谷区にある幡ヶ谷・笹塚の商店街が合同でホームページを開設、14日に笹塚駅前で記念イベントを開催した。商店街ホームページ“ささはたドッとこむ”は、10個の商店街、総勢700軒ほどの商店が参加しており、参加店舗数では日本で最大規模となっている。

商店街や商店名の紹介だけではなく、各商店街、各店の個性をはっきり打ち出しているのが特徴。当日のイベントでは、区長による挨拶、区長や実行委員会によるテープカット、大型スクリーンでのホームページ案内などが行なわれた。自由に操作できるパソコンも設置され、買い物帰りの人々でにぎわった。

大型スクリーンでのホームページ案内
大型スクリーンでのホームページ案内



幡ヶ谷、笹塚と言えば、新宿から近く、ソフトメーカー最大手のマイクロソフトや、『ダービースタリオン』シリーズを手がけるゲームメーカー、パリティビットなど、デジタル系企業が数多く存在する町。そのイメージとは反対に、商店街は昔ながらの下町のたたずまいを色濃く残している。“ささはたドッとこむ”は、商店街の活性化を主な目的として開設された。

幡ヶ谷、笹塚地区にある10個の商店街の地図のほか、各店の商品や店主の紹介が主な内容。地図はShockWaveを使ったインタラクティブなもので、実用性だけでなく楽しさも追求している。地区内の商店街加盟店はすべて店舗ごとにホームページを持ち、オリジナル情報やインターネットだけの割引情報を発信していく。“ささはたドッとこむ”全体での合同セールも年末に予定されている。ホームページには地区の医療、福祉、教育などの公共サービス情報も紹介されているので、買い物以外にも役立つ。

“ささはたドッとこむ”のページ
“ささはたドッとこむ”のページ



イベントには渋谷区長も駆けつける

14日に行なわれた開催イベントでは、資金面でバックアップをしている渋谷区から区長が参加。ホームページ開設について「商店街と住民が交流することで、商店街はさらに活気づいていくだろう。お互いの交流によってさらに得をした、となるように、パソコンやインターネットを通して地域が盛り上がることに期待したい」と述べた。

このほか、地元の富士見丘高校ブラスバンド部による演奏や、太鼓連の演奏などが行なわれたが、一番の人気を集めていたのがパソコン展示コーナー。できたばかりの“ささはたドッとこむ”を自由に閲覧できるとあって、地元の主婦や高校生、サラリーマンなど、いろいろな人が利用していた。さっそく同ホームページ内にある掲示板へ書き込みをする人の姿も見られた。

自由に操作できるパソコンコーナー
自由に操作できるパソコンコーナー



インターネット事業の実行委員長である下嶋氏は「商店街は大きな店舗に負けてしまっている。何かを自分たちでしなければならないと考え、デジタル化を思いついた。‘山の手’の中の下町である幡ヶ谷、笹塚地区に、小さいけれどハートを持ったお店があることを伝えたい。バーチャルとリアルの両面で、地域に密着した商店街を作り上げていきたい」と抱負を語った。

渋谷区長がテープカット
渋谷区長がテープカット



プレゼントが貰えるイベントも

その一環として10月14日から11月24日まで“ささはたオリエンテーリング”が催される。これは各商店街に隠されているキーワードを集めることで、プレゼントに応募できるという内容。キーワードを知るには実際に商店街まで足を運ぶ必要がある。プレゼントは地元商店街が提供したもので、今川焼き15個、天丼ペアお食事ご招待など、受け取りにも商店街に来てもらおうという意気込みがわかる品揃え。10商店街すべてのキーワードを集めると、デジタルカメラの抽選にも応募できる。

今回のインターネット事業は、地元パソコン教室のアンカーコムがサポート。プロジェクトの経緯やホームページ開設までの詳細は、同社ホームページで紹介されている。

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