音声録音できるMP3プレーヤーも――“TIME24 VENTURE FESTA99”展示会から

1999年10月07日 00時00分更新

文● 編集部　井上猛雄

5日と6日の両日、江東区青海のタイム24ビルにおいて、東京都とタイム二十四およびスマートバレージャパンの共催で“TIME24 VENTURE FESTA99”が開催された。情報通信ベンチャー企業の事業や技術を発表する場として80社以上が参加し、ベンチャー企業の事業内容や製品を発表した。本稿では、展示会の内容について紹介する

展示はタイム24ビルの1階回廊部で行なわれた。出展者の事業発表会が交流サロンで開かれ、シリコンバレーに日本のベンチャー企業の海外進出を支援する事業法人“ビジネスカフェ”の発表会もあった。また、特別企画として講演会でも説明があった“国際研究交流大学村”の模型も展示されていた。


展示はタイム24ビルの1階回廊部で行なわれた

バラエティーに富んだ製品が並ぶ

主にソフトの出展ブースが多かったが、ノート内蔵型HDDなどの周辺機器からイントラネットシステムまで、幅開いジャンルの製品が展示されていた。

住友不動産フィットネス(株)は、テレビに接続できるインターネット端末『teleika』を展示していた。あらかじめ設定を書き込んである専用ICカードを挿しこみ、パスワードを入力すればインターネットに接続できるもの。専用ブラウザーでウェブの閲覧やメールの送受信が可能。リモコンまたはワイヤレスキーボード(オプション)で文字入力が行なえる。ダイヤルアップ接続とLAN接続の2タイプがある。LAN接続型はホテルやマンションなどをターゲットにしている。本体価格は5万円。


ICカードをスロットに挿入すると、自動的に設定されたトップページが立ちあがる


本体、リモコンとオプションのワイヤレスキーボード。プリンターも接続できる

(株)エー・アール・シーでは、音声録音機能を備えた携帯MP3プレーヤー『Jazpiper MV32P』を展示していた。内蔵メモリー(32MB)に2時間、32MBのスマートメディアを利用すればさらに2時間ぶん記録できる。価格は未定だが、展示会場では特別価格として1万8000円で売られていた。10月10日から発売する予定。

	マイクを内蔵し、音声を録音できるMPプレーヤー『Jazpiper MV32P』

タウ技研(株)は、非接触型の“光るタグ”検索システムを出展していた。無線により、質問機(アンテナ)が複数の応答機(タグカード)からの信号を識別する。非接触で光る仕組みは、コイルの磁力をLEDの電力として供給しているため。大量に流れてくる製品から目的の製品をピックアップし、ランプで知らせる。応用システムとしては、CDピッキングのアシスト、病院カルテの検索など。CDピッキングのアシストについては、展示会でも説明していた。


CDケースにLEDを埋め込み非接触で光るタグシステム。ショップなどで在庫管理や商品検索ができる

Linux関連製品の展示も

Linux関連製品の展示もいくつかあった。(株)マイクロ・テクニカでは、Redhat5.2(日本語版)に対応した画像入力システムを展示。画像処理ボードの制御やフレームメモリーのアクセスなどの設定をプログラムできるシェアライブラリーも紹介していた。


ユーザーの要望によりLinux対応機を開発した。これ以外に、教育実習用の組み立て画像処理キットも展示

富士通エフ・アイ・ピー(株)は、グループウェア『YellowTail』のLinux版を展示。これはRedhat5.2(日本語版)上で動くウェブベースのイントラネット・コミュニケーションウェア。電子メール、掲示板、電子会議室、スケジュール管理や施設予約ができる。また、メールが到着したときに電話やポケベルなどに着信を通知したり、FAXへメールの一覧などを出力できる連携機能もある。11月から発売。