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ジャストシステムとロータス、ナレッジマネジメント分野で提携強化、関連製品群を共同で開発

1999年10月07日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)ジャストシステムとロータス(株)は、企業向けのナレッジマネジメント分野での業務提携を強化し、『ロータス ノーツ』に連携して利用できるナレッジマネジメント製品群『KM ソリューション on Notes』を共同で開発、販売していくことで合意したと発表した。

両社は、KM ソリューション on Notesの第1弾として、ノーツに蓄積されたデータを“知識”として利用できるツール『K-Navi for Lotus Notes(仮称)』を共同で開発し、2000年第1四半期に発売する。

K-Navi for Lotus Notesは、企業内システムに蓄積されたデータの中から必要な情報を探す際に、内容だけでなく、その情報に関するノウハウがどこにあるか、誰が詳しいか、といった周辺情報まで提示できるもの。自然文での情報抽出が可能なジャストシステムの“ConceptBase”テクノロジーを利用しており、知りたい情報について入力すると、類似検索により該当する情報が一覧表示される。

ナビゲーション機能である“KnowWho”は、その情報について深い知識を持った人物や、関連する幅広い知識を持った人物を、知識レベルの高い順に表示できる。また“KnowWhere”は、目的とする情報がない場合、関連した周辺情報を提示できる。そのほか、知識の利用頻度を測定できる“ナレッジ・インジケータ”機能を搭載する。

価格は1サーバー/20クライアントで200万円。なお、先行販売として、β版を11月に提供する。提供価格は未定。さらに、ベンダー向けに、『K-Navi for Lotus Notes(仮称) アプリケーション開発キット』を2000年第2四半期にリリースする。

また両社は、有効な知識を自動的に判断しユーザーに送信できるツール『YellowPage for Lotus Notes(仮称)』、ラーニングツール『CB Miner for Lotus Notes』を2000年中に発売するという。

ジャストシステム代表取締役社長の浮川和宣氏は、「ConceptBaseは、ロータス ノーツと組み合わせて使っているユーザーが最も多い。企業内に蓄積したデータを、ビジネスにどう発展させていくかが重要。K-Navi for Lotus Notesは、1つの情報について、誰が詳しいのか、どこあるのかということをデータの中から探し出せる。ロータスとジャストシステムは、今後も深い協力関係を長期にわたって続けていく。両社で協力してナレッジマネージメントソリューションを提供していきたい」と語った。

ロータス代表取締役社長の安田誠氏は、「
企業内システムの構造は、まずいちばん下にソースがあり、次にインフラ、その上にソリューションがのっていて、いちばん上にエンドユーザー側から見えるフロントエンドのアプリケーションがあると考えている。ロータスは、蓄積されたデータから情報を探し出してエンドユーザーに見えるところまで持っていくという下から攻める形を取っている。マイクロソフトの“ダッシュボード”(マイクロソフトが提唱する企業内ナレッジマネジメントの情報一元管理機能)は、上からデータにアクセスしていっている。ここが大きな違いだ。ロータスがナレッジマネジメントのスタンダードを作っていく」としている。

浮川氏(左)と安田氏(右)
浮川氏(左)と安田氏(右)



9月7日発表のMicrosoft ExchageとConceptBaseとの連携については、「Microsoft ExchageとConceptBaseを連携させるものだが、Exchangeユーザーとノーツユーザーとでは、システム規模や利用するデータの内容、用途などが異なる」(浮川氏)、「ノーツによる大規模システムでは情報を共有するメリットがあるが、Exchangeの場合は情報共有が目的ではない。情報を共有する必要性があるかないかというユーザー側の意識の違いがある」(安田氏)としている。

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