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【エレクトロニクスショー'99 レポート Vol.1】DVDが熱い!--“エレクトロニクスショー'99”が開幕

1999年10月06日 00時00分更新

文● 浅野純一

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“エレクトロニクスショー'99”が千葉・幕張メッセで開幕した。AV機器やコンピュータ、電子デバイスなど幅広いエレクトロニクス製品を展示するこのイベントは今年で38回目。522社が出展し、幕張メッセのすべてのホールを使用する大規模な展示が行なわれた。今年のテーマはデジタル技術の浸透を表現した“つながる、デジタル。ひろがる、コミュニケーション”。

今年のトピックはDVD、デジタル放送、ネットワークの3つ。DVDはDVD-Videoが普及してきたことを受けて、そのファミリーが広がりを見せつつある。注目はDVDレコーダー。DVD-RAMをメディアに映像を記録するもので、DVD-RAMの容量が4.7GBに増やされた第2世代規格が登場したこと、そして映像を記録するビデオレコーディング規格がフィクスしたことを受けて、各社(松下、東芝、日本ビクター、シャープ)からプロトタイプが出品された。DVD-Videoとほぼ同じ画質レベルで記録する標準モードで2時間の記録ができるが、画質と録画時間はトレードオフの関係にあるため、このほかの録画モードについては各メーカーとも決め切れていない。製品化は各社とも来年に入ってからと見られている。

日本ビクターのDVD-Video+DVD-Audioプレーヤー(参考出品)。2種類のDVDを再生できる複合機
日本ビクターのDVD-Video+DVD-Audioプレーヤー(参考出品)。2種類のDVDを再生できる複合機



松下のDVD-Videoプレーヤー。5枚のディスクを内蔵する。使い勝手の良さを追求した普及機。この秋に発売される新製品
松下のDVD-Videoプレーヤー。5枚のディスクを内蔵する。使い勝手の良さを追求した普及機。この秋に発売される新製品


松下のプログレッシブDVDプレーヤー。画質的にベストなクオリティーが得られるのが特徴
松下のプログレッシブDVDプレーヤー。画質的にベストなクオリティーが得られるのが特徴


DVD-Audioの再生もできるDVDプレーヤー。松下電器はほぼ同じ製品をパナソニックとテクニクスの両ブランドで発売する。テクニクスブランドは音質により配慮した製品
DVD-Audioの再生もできるDVDプレーヤー。松下電器はほぼ同じ製品をパナソニックとテクニクスの両ブランドで発売する。テクニクスブランドは音質により配慮した製品



松下のDVDレコーダー。2時間録画できる標準モードは決まっているがそれ以外の録画モードは未定。来春あたりに製品化される予定。当然単独での編集機能もある
松下のDVDレコーダー。2時間録画できる標準モードは決まっているがそれ以外の録画モードは未定。来春あたりに製品化される予定。当然単独での編集機能もある


DVD-RAMドライブを複数台内蔵したデジタルホームライブラリー。いわゆるホームサーバー的な役割を果たすもの
DVD-RAMドライブを複数台内蔵したデジタルホームライブラリー。いわゆるホームサーバー的な役割を果たすもの


15インチのワイド液晶にDVDプレーヤーを一体化させた複合機。外部からPCのビデオ信号も入力できる
15インチのワイド液晶にDVDプレーヤーを一体化させた複合機。外部からPCのビデオ信号も入力できる


松下電器はこのほかプログレッシブDVDプレーヤーも展示した。DVD-Videoのディスクには映画がプログレッシブ状態のまま、つまりフィルムで撮影された毎秒24フレームの状態で記録されている。従来のDVDプレーヤーではこれをNTSCのテレビに表示するために毎秒60フレーム(厳密には1枚当たりの解像度が半分の60フィールド)にプレーヤー内で変換して出力している。これまで一部のハイエンドテレビではこの信号をプログレッシブ化していたが、このDVDプレーヤーではプログレッシブのまま出力する。実はこのプログレッシブプレーヤー、1年前に発売直前までいったのだが、著作権の問題があってペンディングされていたシロモノ。フィルムのままの24フレームを出すことにクリエータから待ったがかかったわけだ。今回、コピープロテクト信号を付加することで製品化にこぎつけたものだ。松下電器はDVDのリーディングメーカーのひとつとして、このほかにもDVD-VideoチェジャーやDVD-Audioプレーヤー、DVD-Audio対応カーナビ、DVD-RAMチェンジャー機能を持つホームサーバーなど関連製品を数多く展示した。

日立のDVDレコーダー。非常に薄型なのが特徴
日立のDVDレコーダー。非常に薄型なのが特徴



3.5インチのDVDメディアを使ったビデオカメラ
3.5インチのDVDメディアを使ったビデオカメラ


3.5インチのDVD-RAMメディア。片面1.5GB、両面で3GBの容量を持つ
3.5インチのDVD-RAMメディア。片面1.5GB、両面で3GBの容量を持つ



日立は8cmサイズのDVD-RAMメディアを使ったハンディビデオカメラを出品した。DVD-RAMの8cmメディアはいわばCDのシングルCDにあたるもので現在規格化が進行中。容量は片面1.5GBになる模様だ。

パイオニアのハンディタイプのDVDプレーヤー。同社のヒット商品『ハッピーチューン』のラインにあるデザイン。価格も約7万円前後と安い
パイオニアのハンディタイプのDVDプレーヤー。同社のヒット商品『ハッピーチューン』のラインにあるデザイン。価格も約7万円前後と安い



パイオニアの高精細DVDプレーヤー。27GBの容量を持つ高密度ディスクを採用、ビットレートは32MBとDVD-Videoの7倍!
パイオニアの高精細DVDプレーヤー。27GBの容量を持つ高密度ディスクを採用、ビットレートは32MBとDVD-Videoの7倍!


パイオニアのDVD-RWレコーダー。容量は4.7GBとDVD-RAMと同じだが、書き込み方法が異なるDVD-RWメディアを使用する。年内発売予定
パイオニアのDVD-RWレコーダー。容量は4.7GBとDVD-RAMと同じだが、書き込み方法が異なるDVD-RWメディアを使用する。年内発売予定


DVD陣営でもあるパイオニアは、DVD-RW規格を採用したレコーダーを展示した。DVD-RWは読み書きできる点ではDVD-RAMと同じだが、ディスクへの記録方式が異なる。標準で2時間、ユーザーアサイナブルで1~6時間の録画が可能。すでに製品化が決まっており、年内には発売される模様だ。パイオニアはこのほか容量が27.4GBの高精細版のDVD機も展示。光ディスクに強いメーカーの存在感を見せた。

パソコン用の4.7GB版DVD-RAMドライブも各社から展示された
パソコン用の4.7GB版DVD-RAMドライブも各社から展示された



こちらはNECの『GigaStation』。同じ12cmの相変化メディアだが、フォーマットはDVDとは全く別のNEC独自規格。すでに発売されている
こちらはNECの『GigaStation』。同じ12cmの相変化メディアだが、フォーマットはDVDとは全く別のNEC独自規格。すでに発売されている



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