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“オン・セミコンダクター”ブランド半導体のエス・シー・ジー社長が来日記者会見――会社概要と事業体制を説明

1999年10月01日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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エス・シー・ジー・ジャパン(株)は1日、米エス・シー・ジー社長を招いて、会社概要および事業体制について記者説明会を開催した。

同社は米モトローラ社の半導体製造部門(セミコンダクター・コンポーネント・グループ:SCG)を前身とし、8月に米国の投資グループであるTexas Pacific Groupに買収されて設立された半導体サプライヤー。ディスクリート、アナログ、ロジックの各半導体部品の世界最大手メーカー。“オン・セミコンダクター(ON Semiconductor)”は同社のブランド名であるが、ほとんど社名と同等のものとして扱われている。

米エス・シー・ジー社のスティーブ・ハンソン(Steve Hanson)社長
米エス・シー・ジー社のスティーブ・ハンソン(Steve Hanson)社長



ハンソン社長は、「業界で“モトローラ”といえば、高品質半導体の代名詞であった。オン・セミコンダクターはその資産を受け継いでいる」「オン・セミコンダクターでは“Our customers will come to us first!”という理想のもと、(同社の)お客様に、競争力のある価格で、最高品質のコンポーネントを最高のサービスで、万全の供給体制で提供し、もはや他のサプライヤーを必要とする理由がなくなるようにする」と、モトローラから分離してもなお、世界最大の独立系半導体サプライヤーとしての自負を述べた。

エス・シー・ジーという社名とオン・セミコンダクターの関係については、「モトローラから分離する際にすでにエス・シー・ジーという名前になることが決定されていたために登記上はこの社名となっているが、今はオン・セミコンダクターが事実上の社名であると考えている」と説明した。ちなみにこの“ON”ロゴは、同社製品の簡潔さ、広範さと、電気が“オン”になることをあらわしているという。

モトローラからの分離の理由については、モトローラに残ったマイクロプロセッサー/マイクロコントローラー事業と、同社の半導体コンポーネント事業では、取り扱う製品の複雑さ、製品の寿命、技術の進歩の度合いが極端に異なり、生産設備への投資額では、前者の10~20億ドル(約1070~2140億円)に対し1~2億ドル(約107~214億円)という差になるなど、事業モデルの違いが大きいためとした。

日本市場については、「日本には(東芝、日立、NECなど)強力な競合他社が存在する。だからこそ、日本で強力に市場展開を図っていくことは大変意味がある」と、重視する姿勢を見せた。

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