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【LinuxWorld Expo/Tokyo'99レポート Vol.3】コンパック、Linuxのサポートを拡充

1999年09月29日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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コンパックコンピュータ(株)は、東京ファッションタウンで開催中のLinuxWorld Expo/Tokyo'99において、Linux戦略について記者発表を行なった。それによると、新たに同社の直接販売チャネルである“DirectPlus”を通じてLinuxバンドルサーバーを販売するとともに、従来パートナーの支援にとどまっていたサポートも、コンパックが直接行なうという。

コンパックコンピュータNSeBソリューション企画推進本部戦略市場開発部の多田和之部長
コンパックコンピュータNSeBソリューション企画推進本部戦略市場開発部の多田和之部長



コンパックでは、同社の『ProLiant』シリーズにおいて、ボリュームマーケットではインテルベース、バリューマーケットではAlphaベースという、デュアルプラットフォーム戦略をとるという。同社によると、ProLiantシリーズは、インテルベースのPCサーバーマーケットにおいて世界シェアの35パーセント以上を占めるという。

Alphaベースのシステムにおいては、LinuxとTru64 UNIXの高い相互互換性を備えているとし、Linuxの豊富なアプリケーションとTru64 UNIX上の業務アプリケーションは互いに補完しあうことになるという。

これに関して、コンパックが動作検証を行なった“Linux-readyモデル”に、『ProLiantシリーズ』と『AlphaServerシリーズ』を追加していくという。追加されたLinux-readyモデルは、同社のLinux技術情報ページで随時公開される。対応するLinuxディストリビューションは『TurboLinux Server 1.0日本語版』、『同1.2日本語版』、『日本語redhat Linux 5.2』、『同6.0 ServereEdition』。

同社は4月に、東京・天王州の本社内に“コンパックLinuxコンピテンシセンター”を開設している。同センターでは専任のSEがLinux-readyモデルの動作確認作業を行なったり、パートナーに対してテストラボを開放しており、「好評でいつも席が埋まっている状態」(多田部長)だという。

これまで同社は、パートナーへの情報提供を主とした後方支援を行なってきた。それが今回、直販チャンネルの“DirectPlus”で販売している『Prosigniaシリーズ』をLinux-readyモデルとして認定したことに伴ない、Linuxパッケージのインストールサービスやヘルプデスクサービスを、コンパックから直接提供するサービスサポートを開始した。

(左から)多田和之部長、eCommerce事業部上原宏氏、カスタマーサービス統括本部中村勝直氏
(左から)多田和之部長、eCommerce事業部上原宏氏、カスタマーサービス統括本部中村勝直氏



コンパックは、“Linuxインテグレーションパートナーとの協業の強化”“業界最高レベルのLinuxサービス/サポートをダイレクトに提供”“ベストプラットフォームの提供”を行ない、「“Linuxならコンパック”と言われるようにしたい」(多田部長)という。

同社がこうしたサポートを開始した背景には、インターネット/イントラネットサーバー、ファイル/プリントサーバーというような単一用途において、コスト削減効果を目的としたLinuxサーバーの導入需要および導入予測の伸びが挙げられる。

また、DirectPlusで販売する低価格サーバーProsigniaシリーズに対する顧客からの問い合わせでも、「“ProsigniaでLinuxは動くのか”という質問がナンバーワン」(上原氏)というデータも明らかにされた。

なお、本日のLinuxサポート強化のアナウンスにあわせて、DirectPlusで販売するProsigniaシリーズに、Pentium III-600MHzモデルを追加するとともに、すべてのProsignia ServerモデルにLinuxバンドルモデルを追加すると発表した。販売開始は10月1日となっている。

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