ソニー(株)は、東京国際フォーラムで、バイオの祭典“VAIO CONGRESS”を開催した。
VAIO CONGRESSは、バイオがさまざまなハード、ソフト、コンテンツ、サービスとつながることによって創り出される、新しい楽しみを体験できるイベント。会場には、バイオの最新機種や関連製品が数多く展示されている。
プレゼンテーションで“メモリースティック
ウォークマン”を発表
冒頭では、同社パーソナルITネットワークカンパニーの安藤国威プレジデントがプレゼンテーションを行なった。
「バイオのコンセプトとして、AVとITの融合を図り、新しいタイプのPCビジネスを展開してきた。従来のビジネスマシンとしてのPCから、エンターテインメントマシンとしてのPCとしてバイオを築き上げた。PCで何ができるかを追求し、AV機器と融合したトータルソリューションとして提供し、新しい市場を作ったと思う。バイオによって、PCの楽しみ方をユーザーに教えることができた」
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バイオと連携し、バイオ内のデータを転送して持ち歩ける小型携帯ビューアーのサンプルを手にした安藤プレジデント。「今後はこういった新たな提案もしていく。AV一体型バイオも近々正式に発表できるだろう」 |
続いて、安藤氏が「キラーアプリ」と豪語する“メモリースティック
ウォークマン”が発表された。安藤氏は、「音楽配信へ注目が集まる中、ソニーはこれまで沈黙を守ってきた。それは著作権に対応するため。ソニーは、携帯端末から、著作権対応システム、PC、コンテンツまですべての音楽配信システムを提供する」と著作権への配慮について言及。さらに、「メモリースティック
ウォークマンは、SDMIに準拠した世界初のポータブルデバイス。ソニーの開発する携帯端末は、すべてSDMIに準拠させる予定だ。音楽配信の次は、ソニーが得意とする映像配信の時代となるだろう。夢を実現する商品を市場に投入し、変化の最先端を走っていきたい」と意気込みを語った。
また、VAIOセンターの中川裕センター長が、メモリースティック
ウォークマンについて説明した。「メモリースティック
ウォークマンは、SDMI準拠の世界最小、最軽量ポータブルオーディオプレイヤー。64MB記憶容量のMG
メモリースティックを同梱する。音飛びのない音楽再生を実現し、64MBで80分の音楽録音再生が可能だ。これまでさまざまな機器をメモリースティックで融合できるよう開発してきたが、今後はメモリースティック対応のHiFiステレオや、ICレコーダー、LCDテレビなどを検討している」(中川氏)。
| メモリースティック ウォークマンを手に説明する中川氏 |
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会場にはバイオの最新機種を展示
会場内には、メモリースティック ウォークマンをはじめ、22日付で発表された『バイオL』シリーズ、『バイオR』シリーズ、『バイオノート』といった最新機種、さらに製品化を検討中の参考出品などが数多く展示されている。
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AV一体型バイオ(左)と、22日発表の『バイオノートXR』のスケルトンモデル。どちらも参考出展 |
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メモリースティック
ウォークマンは視聴可能(左)。ヘッドホン型メモリースティック
ウォークマンは参考展示のみ(右) |
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安藤氏がプレゼンテーションで紹介した小型情報ビューアー。バイオ内の各種データを、このビューアーに転送することで、データを閲覧できるというもの。未読メールを電車の中で読んだり、必要な地図データを閲覧するといった使い方ができるという。本体にはジョグダイヤルを装備し、データ転送はUSBケーブルを接続して行なう。参考出品で、発売、価格とも未定 |
| メモリースティック対応のICレコーダー。ICレコーダーで録音した音声をメモリースティックに記録できる。メモリースティックをパソコンに取り込み、音声認識ソフトを起動すると、音声が自動的に文字に変換される仕組みとなっている。音声認識ソフトには米Dragon Systems社の“DragonSpeech Select”が使われている。参考出品で、発売、価格とも未定 |
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同じく参考出品のビジュアルコミュニケーション用途の小型カメラ。インターフェースはUSBで、ノートPCなどに装着して利用できるという。サイズは幅34×奥行き23×高さ67mm。商品化については未定という |
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そのほか、メモリースティック対応を検討中の製品として、HiFiステレオやLCDテレビ、携帯端末などが参考展示されている |
| こちらはオマケとして飾られている“VAIO”ロゴ入り携帯電話のモック。製品化の予定は「ありません」(同社担当者)。残念 |
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VAIO CONGRESSは、23日と25日が一般公開日。製品展示のほか、ミニセミナーも開催される。