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【WORLD PC EXPO '99レポート Vol.30】発見! モバイラーが喜ぶ、周辺機器&ソフトたち

1999年09月14日 00時00分更新

文● 服部貴美子 

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各メーカーが、小型パソコンやPDAを続々と発表する一方、モバイルというライフスタイルを意識した小型の周辺機器や、ソフトウェアも数多く展示されていた。

パナソニックのハンディスキャナーは、10月に登場か!?

松下電器産業は、携帯タイプのホチキスかと見紛うようなハンディースキャナーを参考出品。タテ・ヨコ以外にも、ななめのジグザグ方向など、自由な向きに操作しても、スキャナー自分の位置を判断し、スキャンした部分画像を1つの画像に合成してしまう。

手の中に隠れてしまうほどのサイズ 手の中に隠れてしまうほどのサイズ



性能については、読み取りスピードは毎秒100mm、最大読み取り範囲は420×420mm、解像度は150/300dpi、RGB各色8bitで入出力となっており、データはPCカード経由でパソコンへ。

まるでペンキ塗りか一筆書きのように、画像の上を走らせればOK。名刺の文字の読み取りも、ほぼ正確だった
まるでペンキ塗りか一筆書きのように、画像の上を走らせればOK。名刺の文字の読み取りも、ほぼ正確だった



発売は今年の10月上旬の予定で名刺管理ソフトと画像加工ソフトが標準添付となる。価格は未定だが、「ニッキュッパ(2万9800円)で、いかがですかと、みなさんにおたずねしています」(ブース担当者)と、最終調整に向けて市場調査中といったところか。

「パソコンでカーナビ」が、もっと手軽になる

クルマ好きの男性が群がっていたのが、アイ・オー・データ機器のブース。同社では、PCカードと組み合わせてカーナビのように使える小型のGPSアンテナ『PCGPS』を展示していた。アンテナ部分は手のひらで包み込める程度のミニサイズで、ノートパソコンだけでなく、Windows CEでも使えるのが売り。クルマ社会に対応した地図ソフトの使い方をモバイラーたちにアピールしていた。



本体価格は2万9800円(予価・10月発売予定)だが、バッテリーで最大8時間駆動できる低消費電力である点も要チェック。ゼンリンの電子地図帳『ZII for PCGPS』が付属している。
本体価格は2万9800円(予価・10月発売予定)だが、バッテリーで最大8時間駆動できる低消費電力である点も要チェック。ゼンリンの電子地図帳『ZII for PCGPS』が付属している。



“いまどこサービス”法人需要の獲得へ

NTTドコモでは、“いまどこサービス”専用の小型端末が参考展示されていた。このサービスは、PHSを持った人が現在いる場所を、ファクスで出力できるというもの。ドラえホンなどの対応PHSですでに提供されており、子供や老人の迷子対策など、家庭での利用が先行していた。

今秋に発売予定の『P-doco』はなんの設定もいらずに、“いまどこサービス”が利用できる専用端末で、従来どおり個人向けのものに加えて、法人向けも販売される予定だ。ファクスのみならず、専用地図ソフトでパソコンでも位置を表示でき、開発段階ではあるが、1000人もの端末保有者の位置情報管理が可能という。



重さ50gにも満たない小さな端末の「ありか」が、かなり高い精度で地図上に示される。サボり気味の営業マンにとっては脅威となるかも?
重さ50gにも満たない小さな端末の「ありか」が、かなり高い精度で地図上に示される。サボり気味の営業マンにとっては脅威となるかも?



『キオスク』でデジタルコンテンツを買う

MP3や電子書籍といった、今年注目のデジタルコンテンツに関するブースもたくさんみられたが、そういったデジタル情報を、缶コーヒーの感覚で駅売りしようというのが『デジタル・キオスク』である。

これがJR西日本の5駅30ヵ所に設置されている自動販売機 これがJR西日本の5駅30ヵ所に設置されている自動販売機



矢印ボタンで画面のメニューを選択していくだけで、誰にでも簡単に操作できる
矢印ボタンで画面のメニューを選択していくだけで、誰にでも簡単に操作できる



JR西日本では、デジタルコンテンツ流通の総合システムを開発し、すでに新大阪、大阪、京橋といった情報販売拠点として高いポテンシャルを持つ駅において、コンテンツ自動販売機『デジタル・キオスク』による販売実験を実施している(9月1日~12月26日まで)。

コンテンツの価格をのぞいてみると、50円、100円といった、一般のソフトウェアの流通販路には乗せにくい少額のものばかり。これらのデータを、PCカード、コンパクトフラッシュ、スマートメディアなどを自動販売機に差し込んでもらい、コピーして、現金で決済しようという仕組みである。

たとえば、光文社の『ザウルス文庫』の書籍データと一緒に、そのデータを読むために必要な機能拡張ソフト『MOREソフト』も同時に購入できる。ダウンロードでなく、本体のハードディスクからのコピーなので、価格的にもリーズナブルという場合も。

会場内には、PDAやノートパソコンを持参している人も多く、自分のマシンを取り出してデモを見ている姿も目立った。

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