日本SGI(株)は14日、(株)東芝がスカラー型スーパーコンピューター『SGI
Origin 2000』を同社ISセンターに導入し、一部稼働が開始したと発表した。
東芝は、'97年から導入していたベクトル型スーパーコンピューター『Cray
T916』から、スカラー型スーパーコンピューター『SGI Origin 2000』への移行を決定し、今年7月にOrigin
2000(32CPU)を導入、8月より稼働を開始した。2000年4月には、約100個のCPUを搭載したOrigin
2000システムの導入も計画している。
東芝は、同製品導入の理由として、拡張性に優れ、柔軟なシステム構築が可能であること、並列化したときの性能の高さや、従来のベクトル型に対応したアプリケーションを並列化する際の日本SGIのサポート力の高さ、システムの安定性、ハイパフォーマンスコンピューティング分野での豊富な実績などを挙げているという。
同製品は、拡張性のある共有メモリ・マルチプロセシング・アーキテクチャーを採用した日本SGIのハイエンドサーバー。'96年10月の発表以来、すでに全世界で3万台、国内で1000台の出荷実績があるとしている。cc-NUMA(Cache-Coherent
Non-Uniform MemoryAccess)アーキテクチャーにより、高速演算サーバーとしてだけでなく、ウェブサーバーやファイル・サーバー、また日本オラクル(株)などの標準的なRDBMSを搭載したデータベース・サーバー、メディア・サービングなどに利用できるという。
今回導入のシステムと既存のシステムを組み合わせると、東芝では国内の民間企業としては最大規模のOrigin
2000サーバーシステムが稼働することになる。