【WORLD PC EXPO 99 レポート Vol.15】オフィスの効率化を強力支援、一方でセキュリティー管理も重要に---ビジネスソフトゾーン
1999年09月08日 00時00分更新
World PC Expo 99の“ビジネスソフトゾーン”では、約30社がビジネス用アプリケーションの出展を行なった。財務や会計、顧客管理といった分野に定番ソフトが出そろい、オフィスの効率アップ、省力化の実現にコンピューターを活用する流れは加速しているようだ。その一方で、巨大化したデータを守るため、セキュリティー対策を目的としたソフトやシステムも目立っていた。
ビジネスソフトゾーンでは、(株)オービックビジネスコンサルタントの『勘定奉行98』、ソリマチ(株)の『会計王2』など、企業財務・会計分野の定番ソフトメーカーが大型ブースを設けてPRを展開。シェア争いにしのぎを削る現状を反映してか、派手なブースで自社ソフトの有利な点をアピールしていた。
ソリマチは『会計王2』『給料王』など定番ラインナップを並べた |
オービックビジネスコンサルタントの『勘定奉行98』ブースは、その名の通りやっぱり和風 |
コンパイルは、スケジューラーやメーラーを統合したグループウェア『POWER ACTY』で勝負 |
その中で(株)日本交通公社(JTB)は、企業の出張関連業務や福利厚生の効率化を支援するサービス体系『J-@gent』を出展。総合電子時刻表や出張管理の電子化を提供するなど、旅行代理店らしい視点からビジネスをサポートする。またシャチハタの電子決済システムなど、他業種がそれぞれの持ち味を生かしたシステム提案も見られた。
JTBの『J-@gent』では、出張先のホテルや旅館の宿泊料金をディスカウント価格で提供することもサービスに含まれるという |
シャチハタ商事(株)は、(株)アスキー・ネットワーク・テクノロジーが開発した『パソコン決済Ver.3.1』を出展、新たに『Adobe Acrobat』にも対応した |
コスト管理以外に、日常的な業務に役立つソフトやシステムも目立っている。地図ソフトや電話帳データベースなど、これまで紙をベースにしてきたものも電子化が進み、各種端末との連携も図られている。
(株)ゼンリン『電子地図帳ZII DVD全国版』では、日本列島の全体図から主要都市の市街地図(1000分の1)まで、数秒間足らずでクローズアップ表示する |
日本ソフト販売(株)の『電子電話帳』では、単なるデータベースのほか、電話と連動して顧客情報を表示するシステムも展示 |
企業が内部のデータ化を進めていくにつれ、重要になってくるのがデータの保全だ。大切なデータを外部からの進入やウイルスから守るアプリケーションも各社から出展された。データの電子化とセキュリティー管理はクルマの両輪で、今後もこの流れは加速するだろう。
(株)山田洋行の『F-SECURE』シリーズは、サーバーからクライアントまで、それぞれに応じたセキュリティー管理を提供する |