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Corel、Macintosh版およびWindows版のグラフィックソフト製品群を発売

1999年09月03日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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カナダのCorel社は、Macintosh対応のドローソフト『CorelDRAW 8J スタンダードエディション for Power Macintosh』、フォトレタッチ&ペイントソフト『Corel PHOTO-PAINT 8J for Power Macintosh』、および上記2製品をセットにしたパッケージ『CorelDRAW 8J SUITE for Power Macintosh』を9月17日に発売する。同社がMacintosh対応の日本語版製品を発売するのは、これが初めて。


Macintosh版『CorelDRAW』日本語版

CorelDRAW 8J スタンダードエディション for Macintoshは、オブジェクトを半透明にしたり、背面のオブジェクトを透かして見せたりできる“透明ツール”を搭載する。“塗りつぶしツール”には、オブジェクトを塗りつぶす“標準塗りつぶし”のほか、グラデーション効果を付けられる“グラデーション塗りつぶし”、“パターン塗りつぶし”、“テクスチャ塗りつぶし”、“Postscript塗りつぶし”が用意されている。

CorelDRAW 8Jサンプル画面
CorelDRAW 8Jサンプル画面



また、塗りつぶしやグラデーションなどを、画面上に表示されるコントローラーやスライダーを使って調整できる“インタラクティブツール”を搭載しており、スライダーをドラッグするだけで、グラデーションの色などの設定変更が可能。

テキスト入力も可能で、文字の輪郭のみを抜き出し、さまざまな効果をかけられる。ただし、テキスト入力に利用できるフォントはアウトラインフォントのみで、ビットマップフォントは使えない。同社はユーザーの混乱を避けるため、製品パッケージに対応フォントを明記するという。

そのほか、ウィザード形式で作成した画像をHTMLデータに変換できる“Webデザイン機能”、1ファイルで複数ページを作成できる“ページ編集機能”を搭載する。画面ユーザーインターフェースのカスタマイズも可能。

Macintosh版『Corel PHOTO-PAINT』

『Corel PHOTO-PAINT 8J for Power Macintosh』は、複数のペイントブラシを搭載しており、ブラシのテクスチャーと組み合わせてさまざまなペインティングが可能。“ドロップシャドウツール”は、オブジェクトに透明な影をつけることが可能。影の方向も自由に変えられる。

Corel PHOTO-PAINT 8Jサンプル画面
Corel PHOTO-PAINT 8Jサンプル画面


また、QuickTime VRに対応しており、ムービーをパノラマ表示させて編集できる。複数のオブジェクトをつなぎ合わせて、パノラマムービーを作成することも可能。

価格は、CorelDRAW 8J スタンダードエディション for Power Macintoshが4万円、Corel PHOTO-PAINT 8J for Power Macintoshが4万円、CorelDRAW 8J SUITE for Power Macintoshが7万円。対応OSはMac OS7.6.1以降(Mac OS8.1以降推奨)。

Windows版グラフィック製品も発売

また同社は、Windows対応のグラフィック製品『CorelDRAW 9 プロフェッショナル エディション 日本語版』を9月17日に、『CorelDRAW 9 スタンダード エディション 日本語版』、および『Corel PHOTO-PAINT 9 日本語版』を10月14日に発売する。

CorelDRAW 9 プロフェッショナルエディション 日本語版は、以下のツールで構成されている。
・CorelDRAW 9(ドローソフト)
・Corel PHOTO-PAINT 9(フォトレタッチ&ペイントソフト)
・CorelTRACE 9(ビットマップイメージをベクトルイメージに変換するユーティリティー)
・Corel CAPTURE 9(動画やウィンドー画面などを取り込める画面キャプチャーユーティリティー)
・Corel TEXTURE(素材用のレイヤーを組み合わせてテクスチャーを作成できるツール)
・Canto Cumulus Desktop(画像管理ツール)
・Bistream Font Navigator 3.0(フォントマネージャー)

CorelDRAW 9は、画面のユーザーインターフェースが変更されている。オブジェクトのレイヤー表示や、ペンのストロークの種類など、さまざまな機能を切り替えて表示できる“ドッキングウィンドウ”をプロパティバーに組み込み、同製品のほとんどの機能をドッキングウィンドウに収めたことで、描画領域をシンプルに見やすくしたという。

CorelDRAW 9サンプル画面
CorelDRAW 9サンプル画面



ツールでは、“スポイトツール”や、オブジェクトに等高線効果を付けられる“等高線ツール”、メッシュ効果をかけられる“メッシュツール”が追加された。また、従来のナチュラルペンがなくなり、筆のタッチやパターンを使用した線描画が可能な“アートメディアツール”に変更された。

また、オブジェクトの輪郭自体をオブジェクトに変換できる“輪郭をオブジェクトに変換”機能、ファイルサイズの大きい画像データを、インポートせずに、画面にリンクさせて表示できる“リンクマネージャー”機能を搭載する。

ビットマップ効果の種類も増えた。新たに、クレヨンやコンテで描いたかのような効果を付けられる“アートストローク”、印象派絵画のような効果の“印象派”など50種類が追加されている。

そのほか、作成した画像をPDFに書き出し可能。画像ファイルを小さくして配布したい場合に有効だという。

Corel PHOTO-PAINT 9 日本語版は、Macintosh版と同様にQuickTime VRをサポート。デジタルカメラからの画像の直接取り込みも可能になった。また、テキスト入力の際、1つのテキストボックスの中で、フォントや色、サイズを1文字ずつ変更できる。効果フィルターを100種類以上を備えている。

Corel PHOTO-PAINT 9サンプル画面
Corel PHOTO-PAINT 9サンプル画面



そのほか、複数のカラーパレットを切り替えて表示できる“オンスクリーンカラーパレット”機能を搭載するほか、圧力感知グラフィックタブレットに対応した。

また、CorelDRAW 9 スタンダードエディション 日本語版は、以下のアプリケーションで構成される。
・CorelDRAW 9
・CorelTRACE 9
・Corel CAPTURE 9
・Bistream Font Navigator 3.0

価格は、CorelDRAW 9 プロフェッショナル エディション 日本語版が7万7000円、CorelDRAW 9 スタンダード エディション 日本語版が4万2000円、Corel PHOTO-PAINT 9 日本語版が4万8000円。対応OSはWindows 95/98/NT4.0。

発表会に合わせて来日したCorel社バイスプレジデントのFaustino Sanchez(ファスティノ・サンチェス)氏は、「コーレルの使命は、最先端の技術をユーザーに提供し、技術的なリーダーシップを取ること。現在、ビジネスアプリケーション、グラフィックス、そのたの新ソリューションの3本柱で事業を行なっている。Windows版を引き続きリリースしていくほか、今後はMacintosh版にも力を入れて開発を行なっていく。また、Linux製品も順次提供し、Linux上で動くCorelDrawなども開発していく」としている。

Faustino Sanchez氏 Faustino Sanchez氏



なお、Corel製品の国内での販売は、(株)メディア ヴィジョンが行なう。

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