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【Intel Developer Forum '99 Fall】“Intel Developer Forum '99 Fall”開催――800MHz駆動のCoppermine、Mercedをデモンストレーション

1999年09月02日 00時00分更新

文● DOS/V ISSUE編集部 水谷裕一

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米カリフォルニア州パームスプリングスで8月31日から3日間、インテル主催の開発者向けセミナー“Intel Developer Forum(IDF) '99 Fall”が開催されている。今回は2500人以上の技術者を集め、“EasyPC”と呼ばれる新しいジャンルのPCに関するものから、『Merced』サーバに関するものまで、130にものぼるセッションが行なわれている。

基調公演を行なうバレット社長兼CEO
基調公演を行なうバレット社長兼CEO



セッションに先立ち、インテル社社長兼CEOのクレイグ・バレット(Craig R.Barrett)氏の基調講演が行なわれたのだが、最近の同氏の公演と同様、インターネットの今後の急速な成長が繰り返し強調された。2002年には家庭の70%がインターネットに接続されるいわゆる“E-Home”になり、E-Bussinessは2002年には年間1兆ドルにまで増えるという。「このために我々が行なわなければいけないのはインフラ作りで、高性能サーバや、使いやすい端末の開発はもちろん、学校教育を含めたテクノロジーの教育も必要だ」と述べた。

この基調公演の中では、つい最近ファーストシリコンが取れたばかりの、サーバー向け64bitアーキテクチャーCPU『Merced』を使って、64bit版Windows 2000上で動画を再生するデモや、Linux上でウェブサーバーを動作させるデモも行なわれた。さらに、今秋登場予定のCoppermineコアのPentium IIIを、特殊な冷却機構なしで800MHzで動作させるデモも披露された。i820チップセット、AGP 4×対応ビデオカードを使い、メモリーにはDirect RDRAMを搭載したマシンだ。

コンパクトでスタイリッシュなPCを実現するFlexATX規格のマザーボード。AGP、PCI、およびメモリスロットはそれぞれ1本ずつで、ISAスロットはない
コンパクトでスタイリッシュなPCを実現するFlexATX規格のマザーボード。AGP、PCI、およびメモリスロットはそれぞれ1本ずつで、ISAスロットはない



セミナー会場の横には、展示会場も用意されており、74のブースが建ち並んでいる。ここでの目玉は、DVI(Digital Video Interface)に対応したビデオカード、およびディスプレイ製品である。ビデオチップに関しては、米nVIDIA社が『GeForce 256』(コードネーム“NV10”)を、米S3社が『Savage2000』(コードネーム“GX4”)をIDFに合わせて発表している。また、カナダのATI Technologies社もDVI対応カード『Rage Fury Pro』を展示していた。さらに、“Concept PC”と呼ばれるFlexATXマザーボードを使った、シンプルで使いやすいマシンのデモンストレーションも多く行なわれた。子供向けのそら豆のような形をしたPC、キッチンで使うPCなど、PCの家電化が一気に進みそうな予感を漂わせていた。

米Yeong Yang社の子供向けConcept PC『Magic Bean』。DVD再生機能もあり、スピーカーも内蔵している
米Yeong Yang社の子供向けConcept PC『Magic Bean』。DVD再生機能もあり、スピーカーも内蔵している



IDFは回を重ねるごとに規模を大きくしているのだが、これはハイエンドPCの進化だけでなく、PCのユーザー数の増加に伴なう用途の多様化の現われと取ることができるだろう。

NVidiaが発表した最新ビデオチップを搭載したサンプルカード。RivaTNT2 Ultraの2倍程度のパフォーマンスを持つという。出荷開始は9月末の予定
NVidiaが発表した最新ビデオチップを搭載したサンプルカード。RivaTNT2 Ultraの2倍程度のパフォーマンスを持つという。出荷開始は9月末の予定

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