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日本IBM、“しゃべるホームページ”を作成できるソフトと、キャラクターが訳文を読み上げる翻訳ソフトを発売

1999年09月02日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本アイ・ビー・エム(株)は、ホームページ作成ソフト『ホームページ・ビルダー 2001』、英日翻訳ソフト『インターネット翻訳の王様 POWER+(パワープラス)』を発表した。ホームページ・ビルダー 2001は9月29日発売で、価格が1万4800円。インターネット翻訳の王様 POWER+は10月8日発売で、価格が1万3800円

『ホームページ・ビルダー 2001』と『インターネット翻訳の王様 POWER+(パワープラス)』『ホームページ・ビルダー 2001』と『インターネット翻訳の王様 POWER+(パワープラス)』



ホームページ・ビルダーに“しゃべる”ホームページ作成機能が追加

『ホームページ・ビルダー 2001』は、“しゃべる”ホームページを作成することが可能。同社の音声合成ソフト『ProTALKER 97エンジン』が搭載されており、ページ全体や指定部分の音声読み上げが可能なページを作成できる。同社は、同製品で作成された音声合成ページを誰でも音声読み上げできるように、ProTALKERエンジンを9月29日から同社ホームページで無償配布する。

ホームページ編集のメイン画面
ホームページ編集のメイン画面



あらかじめ用意されているテンプレートを選択するだけでホームページを作成できる“テンプレート・ウィザード”画面
あらかじめ用意されているテンプレートを選択するだけでホームページを作成できる“テンプレート・ウィザード”画面



また、画像にロールオーバー効果(マウスポインタを画像に当てると表示が変化する効果)を付けられる機能を搭載する。ページ編集画面上で、用意されている15種類の効果の中から1つを選択し、画像にロールオーバー効果を追加できる。効果の選択画面で、プレビューを見ることも可能。

従来の画像のGIFアニメーション作成に加え、文字のアニメーションも作成できるようになった。文字にワイプやフェードイン、回転といった効果を付けて、GIFアニメーションを作成可能。24種類の効果が用意されている。

NTTドコモの“iモード”や、モバイル情報端末向け仕様“MobileWeb”に対応したページの作成も行なえる。編集画面を、iモードのブラウズサイズや、MobileWeb仕様に適したサイズに切り替えて作成できる。

さらに、障害を持った人たちにもわかりやすいホームページを作成するために、ユーザーが実際に作成したホームページが、同社の“バリアフリーの扉”サイトで推奨しているホームページマナーに基づいているかをチェックできる“アクセシビリティ・チェック機能”を搭載する。


翻訳の王様の“王様くん”が画面上でしゃべる

『インターネット翻訳の王様POWER+』は、キャラクターである“王様くん”が、画面上に表示され、英語の原文や日本語訳文、単語訳を音声で読み上げる機能を追加した。読み上げと同時に、画面上の吹き出しに、同内容の訳文や単語訳が表示される。王様くんは、MSエージェントを利用して作成しており、日本語の音声読み上げにはホームページ・ビルダー 2001と同様にProTALKERが、英語の読み上げには米国版の音声合成エンジンがそれぞれ用いられている。

吹き出し表示とともに、その内容を読み上げる“王様くん”
吹き出し表示とともに、その内容を読み上げる“王様くん”



また、Linux版の“翻訳の王様エンジン”を同梱する。Netscape Navigatorで閲覧したホームページの内容や、英文テキストの翻訳が可能。6月に配布を開始したβ版を改良したもので、redhat LinuxとTurbo Linuxに対応する。

Linux版『翻訳の王様エンジン』による翻訳画面
Linux版『翻訳の王様エンジン』による翻訳画面



欧米の単位を、日本でなじみのある単位に換算し、カッコ付きで表示する単位(度量衡)翻訳機能も搭載する。通貨などの日々変化する数値や、“東京ドーム何個分”といった言い回しも設定可能。例えば、「水は、華氏32度(約摂氏0.0度)で凍ります」、「717エーカー(約東京ドーム62個分)の牧場」と訳文が表示される。

そのほか、ウェブブラウザーにInternet Explorer 5.0を利用すると、IE5.0のツールバーに、翻訳ボタンが追加され、ボタンをクリックするだけでホームページの翻訳が可能になった。英日辞書は、35万語を収録する。

また、(株)研究社の電子辞書『新英和・和英中辞典』をバンドルした『インターネット翻訳の王様 POWER+王様の辞書』を10月8日に発売する。価格は1万4800円。辞書が王様くんと連動しており、王様くんの吹き出しに表示させる辞書として切り替えが可能。辞書画面のユーザーインターフェースは、同製品オリジナルのものとなっている。ネイティブスピーカーによる英単語の発音データも収録しており、読み上げボタンをクリックすると、音声合成ではなく、ネイティブスピーカーの発音が確認できる。英和辞書は単語を約9万語、和英辞書は約7万語をそれぞれ収録する。

『インターネット翻訳の王様 POWER+王様の辞書』の辞書画面
『インターネット翻訳の王様 POWER+王様の辞書』の辞書画面



ホームページ・ビルダーのLinux版も開発中

ソフトウェア事業部ソフトウェア事業開発担当の岡部春樹氏は、「今回のホームページ・ビルダーは、しゃべるホームページを作成できる。そのほか多くの機能を追加しており、全体の改善点は210箇所以上。店頭販売だけでなく、小中高等学校への導入も好調で、8月末現在で897校に導入されている。また、米国で『TopPage』という名称で'99年3月に発売した。日本で育ったホームページ・ビルダーが米国でも好評を得ている。翻訳の王様は、エージェントによる音声読み上げ機能を追加した。また、今バージョンからLinux版を標準サポートした。この製品を買うと、WindowsまたはLinuxで使用できる」としている。

同社は現在、ホームページ・ビルダーのLinux版も開発中で、9月29日に開催される“LinuxWorld Expo/Tokyo '99”でプレビューする予定という。

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