このページの本文へ

富士通が環境に配慮した経営を支援するサービス体系『@EcoVision』を発表

1999年08月24日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

富士通(株)は23日、環境に配慮した企業経営を支援するサービス『@EcoVision』を発表した。資材調達、製品設計から企業会計まで、環境対策に関わる情報をデータベースシステムを軸として活用し、企業活動全般における環境対策を一元管理することで、化学物質や廃棄物の削減、コスト減にもつながるという。同社によると、環境経営を支援する体系的サービスの発表は業界初としている。

『@EcoVision』の特徴は、設計、開発といった環境配慮の基本から、資材調達、生産、販売、リサイクルといった基幹業務と、経営管理を含む企業全般の活動にわたっる領域を総合的にサポートした点。情報を一元管理する“環境データベース”を核として、“環境会計ソリューション”“環境マネジメントシステムソリューション”“製造業環境ソリューション”の3つのサービスから成り立っている。

“環境会計ソリューション”は、企業の会計を環境問題への対策コストなどを管理するシステムの設計、運用が中心となる。“環境マネジメントシステムソリューション”では、企業が環境への配慮として掲げる目標の設定や、その実現に向けた実際の取り組みなどを支援するサービス、職場から発生する二酸化炭素発生量を分析するアプリケーションの提供なども含まれる。“製造業環境ソリューション”は、工場立地の環境アセスメントや廃棄物軽減のためのシステム作りといった企画立案・運用のほか、リサイクルに配慮して解体性をチェックするソフトウェアも用意されている。

それぞれのサービスは“環境データベース”を軸として連携しているため、社内イントラネットを通じてデータのやり取りが可能となっている。例えば、資材部門が入力した情報を基に設計部門が使用材料を決定し、リサイクル部門が設計部門のデータにアクセスして使用材料や解体手順を検索する、といったことが可能になるという。

価格は環境会計ソリューションのシステム企画、構築サービスが各500万円から、環境データベース管理システムが2000万円から、などとなっている。

<cap>「富士通が率先して取り組んできた環境経営のノウハウを提供したい」と話す西村氏
&lt;cap&gt;「富士通が率先して取り組んできた環境経営のノウハウを提供したい」と話す西村氏



記者発表会では、同社システム本部副本部長の西村敏洋氏が「消費者が環境に配慮した商品を選ぶようになってきた昨今では、『環境』というキーワードが新たな競争力の源泉となる」と『@EcoVision』の狙いを語った上で、「当初は製造業向けのスタートとなるが、今後は流通業や自治体向けにも同様のソリューションを提供していき、2003年までに500億円の販売を目指す」とした。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン