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オリンパス、250万画素CCDを採用した一眼レフデジタルカメラを発表

1999年08月24日 00時00分更新

文● 編集部 寺林暖

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 オリンパス光学工業(株)は24日、250万画素2/3インチプログレッシブCCDを採用した一眼レフデジタルカメラ『CAMEDIA C-2500L』を発表した。C-2500Lは同社のC-1400L/C-1400XLの後継機種にあたり、『CAMEDIA』シリーズの最上位モデルと位置付けられている。価格は14万8000円で、9月15日に発売予定。

C-2500LはL型ボディーをしており、ホールディングしやすくなっている
C-2500LはL型ボディーをしており、ホールディングしやすくなっている



都内のホテルで行なわれた発表会では、同社の代表取締役である岸本正壽氏が「当社の製品は日本、アメリカ、ヨーロッパ各市場において常にトップ3の位置にあり、世界中で20パーセントのシェアを確保している。当社はデジタルカメラ事業を“重点成長事業”と位置づけており、事業基盤および開発力の強化を今後も続け、ユーザーの要望に応えるような製品を出していきたい」と語った。

代表取締役社長の岸本氏
代表取締役社長の岸本氏



続いて、DI事業推進部長の小島佑介氏から、C-2500Lの製品概要の説明が行なわれた。

DI事業推進部長の小島氏
DI事業推進部長の小島氏



C-2500Lは総画素数250万画素(有効画素は非公開)の2/3インチ大型原色プログレッシブCCDを搭載。記録画素数はSHQモード、HQモードで1712×1368ピクセル、HQモードで1280×1024、640×512ピクセル。レンズは非球面レンズを含むガラスレンズ使用の7群7枚構成で、焦点距離がF2.8~3.9、36~110mm相当(35ミリフィルム換算)の光学3倍ズームを備えている。フィルタ径は43mmだが、オプションのステップアップリング『SUR-4355』を使用することで、55mmのものを取り付けることが可能。また、視度補正機能の付いた視野率95パーセントのTTL一眼レフファインダーを備え、画像確認用に1.8インチTFT液晶モニターを装備している。3つの露出モード(P=プログラム/A=絞り優先/M=マニュアル)、3つのホワイトバランスモード(オート/ワンタッチ(撮影光源下で白色を記憶)/マニュアル)を搭載し、感度は3段階(ISO 100/200/400)に設定可能。オートフォーカスのほか、16段階の設定が可能なマニュアルフォーカス機能を搭載している。また0.3m~∞の16段階の被写体距離で、ワンタッチで撮影することが可能なクイックフォーカス機能も搭載している。シャッター速度は1/2秒~1/10000秒(プログラム/絞り優先)、または8秒~1/10000秒(マニュアル)。また、“スーパーマクロモード”を搭載し、最短2cmからの撮影が可能となっている。測光モードは重点を画面中心においた“中央重点測光”と被写体の狙いたい部分に露出を合わせる“スポット測光”の2つ。暗所でもAF補助光により、3m先の被写体に合焦できる。また、新開発の専用ICによる処理で、毎秒約1.3コマで最大5コマまでの連写が可能になっているという。

同機の本体サイズは幅109.5mm×奥行き129mm×高さ80.5mm(突起部含まず)、重さは490g(電池/カード別)。単3ニッケル水素電池、ニッカド電池またはアルカリ乾電池4本、オプションのACアダプター『C-7AC』で動作する。

同氏によると、C-2500Lの開発にあたっては、色再現性に優れシャッター速度の高速化が可能な原色プログレッシブCCDの採用に重点を置いたという。また、2/3インチと受光面積が広いCCDを搭載しているため、暗所撮影でも感度を維持しつつ、画像へのノイズ発生を抑えているという。

またC-2500Lは同社の製品としては初めて“TruePic処理”技術を採用している。これは、250万画素全体の情報から実画像面の輝度パターンを抽出し、新開発のロジックと専用ICによる高速演算処理でSXGA/VGAクラスの画像を作成するというもの。TruePic処理により、同製品は全ての画質モードで従来にない高画質を実現しているという。

さらに同機ではファイルネーム設定が自動化され、記録メディアを差し替えても、続き番号で画像ファイル/フォルダが記録される。この機能により、記録メディアからパソコンへ画像を転送する際に、ファイル名やフォルダ名の重複が避けられるという。また、同社のデジタルカメラ用リモコン『RM-1』にも対応。離れた場所からのズーム/レリーズ操作や再生時での画面切り替えが可能となっている。

記録媒体は従来のスマートメディア用スロット(最大64MBまで対応)のほかに、同社としては初めてコンパクトフラッシュカード用スロットを搭載。スマートメディアとコンパクトフラッシュは同時にセット可能で、切り替えはワンタッチボタンで行なう。また、片方のメディアからもう片方のメディアへのファイルコピーも可能となっている。
同氏は「C-2500Lはハイエンドユーザー向けの製品なので、記録媒体の選択肢を広ける目的からコンパクトフラッシュを採用した」と説明した。今回のCFの採用にあたり、同社は記録媒体製造メーカー米LexarMedia社と提携。技術協力を受け、USBコントローラーを内蔵した書き込み4倍速の64MBコンパクトフラッシュカードを発売する予定だという。また、モデムカード、USBアダプターカードなどコンパクトフラッシュ型の機能拡張カードの開発/発売も将来的に検討しているという。

C-2500Lはスマートメディア用とコンパクトフラッシュ用のスロットを同時に搭載している
C-2500Lはスマートメディア用とコンパクトフラッシュ用のスロットを同時に搭載している



発売予定の64MBスマートメディアとコンパクトフラッシュカードリーダー
発売予定の64MBスマートメディアとコンパクトフラッシュカードリーダー



また同社はデジタルカメラ専用に設計された外部フラッシュストロボ『FL-40』を同時に発表した。C-2500L、C-1400XLに対応し、9月15日発売予定で、価格は5万円。ガイドナンバー40の大光量で、カメラとの通信機能により1/8EVごとに光量を制御することが可能。カメラのフラッシュモードと連動するほか、外部フラッシュのみ、内部フラッシュと外部フラッシュを組み合わせた撮影もサポートしている。

C-2500LにFL-40を装着させた状態C-2500LにFL-40を装着させた状態



最後に同氏は、「今後とも原色プログレッシブCCDやTurePic画像処理などの技術を活用し、ユーザビリティーを向上させた“デジタルカメラの新しい流れ”を創っていきたい」と語った。

発表会場にはC-2500Lの展示スペースが設けられ、多くの人が実機を手に取って試し撮りをしていた
発表会場にはC-2500Lの展示スペースが設けられ、多くの人が実機を手に取って試し撮りをしていた

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