三洋電機(株)は23日、2000年春をめどにデジタル音楽配信対応携帯プレーヤーを全世界の市場へ投入すると発表した。携帯プレーヤーの開発、および商品化にあたっては半導体メーカーである米テキサス・インスツルメンツ社のDSP(Digital
Signal Processor)、インターネット音楽配信サービス会社である米Liquid
Audio社のセキュリティー技術を採用するという。
音声圧縮方式では“マルチデコード方式”を採用。テキサス・インスツルメンツ社のプログラマブルDSPの供給を受け、AAC(MPEG-2/Advanced
Audio Coding)、MP3、米Dolby社のDolby Digital、米ルーセント・テクノロジー社のePAC、米QDesign社のQDesign
Musicなど複数の音声圧縮方式をサポートする予定。また、セキュリティー方式は、再生携帯プレーヤーの技術仕様SDMI(Secure
Digital Music Initiative)に準拠したLiquid Audio社の“セキュア・ポータブル・プレーヤー・プラットフォーム(Secure
Portable Player Platform=SP3)”を採用。ポータブルプレーヤーでの不正な書き換えやコピーを防止する。
同社は今後、デジタルコンテンツ配信用のKiosk端末を開発する予定。店頭で気に入った曲を視聴したり、1曲単位で携帯プレーヤーにダウンロードできるという。また、ポータブルステレオ、ミニコンポ、車載用プレーヤーなど、オーディオ機器全般への商品展開も進めていく予定という。