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【日刊京都経済特約】独の有力通信ベンチャーと提携--データアクション ISDN機器技術を共同開発へ

1999年07月29日 00時00分更新

文● 日刊京都経済

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環境関連ソフトウエアのベンチャー企業、データアクション(京都市下京区中堂寺南町、吉見知明社長)は、ドイツの通信機器ベンチャー企業、ヘルムステッド(Hermstedt AG、本社マンハイム、Joerg Hermstedt社長)と提携し、ISDN(総合デジタル通信網)機器の利用技術の共同開発に乗り出した。ヘルムステッドは来年3月にドイツ証券取引所(DAX)への株式上場を目指す有力ベンチャーで、印刷関連業界などが得意分野。ごみ焼却炉の制御用などにISDNの新しい用途を開発しているデータアクションと組むことで、応用分野の拡大を目指す。データアクションはこれを機に、通信関連市場に本格進出する。

吉見・データアクション社長とヘルムステッド社のISDNボード
吉見・データアクション社長とヘルムステッド社のISDNボード



ヘルムステッドが主に手がけているのは、パソコンに装着するだけでISDN回線に接続できるボード(=写真)。データアクションはこの機器の国内での販売代理権と、Windows版のドライバーソフト(機器駆動用ソフト)の開発権を得た。

ヘルムステッドはもともと、印刷業界やデザイン業界で普及しているアップル社のMacintoshパソコンを対象にしたハードとソフトが発祥。96年以降Windows系パソコン用にも取り組んでいるが、Windows系パソコンが普及しているオフィス用途や産業用途の分野での市場開発を強化する必要に迫られている。

一方データアクションは、有害物質などの微量検出データなど精密な扱いが必要なデータを処理する科学技術用ソフトからスタート。これをベースにして、ダイオキシンが発生しないようにごみ焼却炉を運転するための遠隔監視システムなどを手がけるなど、環境分野や産業分野でのデータ転送システムの開発を手がけてきた。

Windows版ドライバーソフトの開発権を得たことで、用途ごとに専用化(カスタマイズ)したドライバーソフトを開発することができるようになり、用途開発が加速すると両社は見ている。

両社が有望市場としてみているのは、報道、印刷、デザイン、ゲームソフトなどの従来分野のほか、金融関係業界やマーケティング向け、遠隔監視システム向け、遠隔教育システム向けなど。

ISDNはNTTグループの「INS」を中心に国内でも急速に普及しているが、従来ISDNを使って大規模なデータ転送をする場合に適当な機器がなく、企業などの現場ではインターネット用の機器などを組み合わせて利用している。このため、印刷会社や報道機関、CAD(コンピューター設計システム)を使う製造現場などでは、データ転送システムを管理するエンジニアの常駐が必要だった。

ヘルムステッドの機器を導入するとこの要員が不要になるほか、小さな事業所でもISDNを利用するデータ転送が利用しやすくなるという。小規模事業所ではデータのやりとりに「MO」(光磁気ディスク)と宅配便を使うのが一般的だったが、オンラインへの移行に拍車がかかるとみられる。機器の標準的な価格は約20万円。

ヘルムステッドは87年創業。Macintosh用ISDN機器では世界トップシェアという。従業員数は約80人で、英、米、仏、シンガポールに支店を持っている。

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