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【日刊京都経済特約】フリーダイヤル料金4割削減--「インターネット電話」活用、「0120」はそのままで

1999年07月29日 00時00分更新

文● 日刊京都経済

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通信関連の有力ベンチャー企業、シスネット(京都市南区吉祥院池ノ内町78、大迫健治社長)は、電話料金を受信側が支払う「フリーダイヤル」のサービスを、「インターネット電話」を使うことで番号はそのままで大幅にコストダウンするシステムを開発、この秋にこのシステムを使う新サービスに乗り出す計画を明らかにした。長距離通話はインターネット経由に自動的に切り換えるもので、受信側の企業は4割程度の経費削削減が期待できるという。同社は98年にインターネットを利用した独自の通信網を構築し、現在国内に50ヶ所余りの接続拠点(アクセスポイント)をもっている。今後、他にもこの通信網を活用するビジネスを展開していくことにしている。

フリーダイヤルはNTT(日本電信電話)グループの商品名で、一般的には「通話料金着信人払いサービスと呼ばれる。新電電の第二電電(DDI、識別番号=0077-23)や日本テレコム(同=0088-22)なども同様のサービスを持っているが、「0120」を識別番号とするNTTのサービスが圧倒的なシェアを持っており、競争になっていないのが現状だ。シスネットのサービスは受信側の企業が取得している0120から始まるフリーダイヤル番号を変えずに移行できることから、画期的だと言える。

新サービスでは、一般消費者などがかけたフリーダイヤルコール(通話発信)をNTTの交換機を通じて自動的に最寄りのアクセスポイントにつなぐ。アクセスポイントと受信側の企業の間はシスネットのインターネット通信網を経由して接続する。受信側企業に発生する費用は一般消費者とアクセスポイント間のNTT電話料金と、インターネット通信網を利用するための固定料金のみになる。消費者などからのコールを最寄りの事業所などに自動接続するサービスはNTTが従来から行っている。

同社は、受信側企業は概ね4割程度の通信費削減になるとしており、大口ユーザーの乗り換え需要や中小企業の新規需要を開拓していく計画だ。

特殊な機器や技術は導入していないため他の企業も同様のサービスを行うことが可能だが、同社は「自社通信網と接続機器、課金システムの合理的な組み合わせが必要であることから、現在のところ同様のサービスを行う例はないと思う」と話している。

同社のサービスがヒットした場合、自前のインターネット回線を持つVAN(付加価値通信網)事業者が参入してくる可能性がある。

シスネットは、電話回線を使ってコンピューター通信を行う「CTI」(コンピューター・テレフォンピューター通信を行う「CTI」(コンピューター・テレフォニー・インテグレーション)のソフトウエアと機器などを製造販売する会社として、87年に大迫氏が設立した。一般利用者がプッシュホンから操作して必要な情報を取り出せる「ファックスBOX」などを柱に成長。97年ごろからインターネットと電話の連係技術の開発に力を入れ、98年からは通信サービスにも進出している。この5月にはシャープと提携し、同社のインターネット通信網を活用したファックス情報サービスを手がけている。

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