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サイテックス、デジタルグラフィックネットワークサービス“Vio”に関するフォーラムを開催

1999年07月15日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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日本サイテックス(株)は14日、“Vioフォーラム”を開催した。“Vio”は、同社が4月から日本での販売を開始した、広告代理店やデザイン事務所、出版社などに向けた、デジタルグラフィックファイルのデータ通信サービス。従来の宅配便やISDNなどによるデータの受け渡しに比べ、安価で速いということで、Vioサービスに興味を持つグラフィック関係者が多数参加していた。

英Vio Worldwide社のマイク・シモンズ(Mike Simmonds)CEO
英Vio Worldwide社のマイク・シモンズ(Mike Simmonds)CEO



*Vioサービスを'98年9月からヨーロッパと北米でサービスを展開している、*英Vio Worldwide社のシモンズCEOは、「印刷分野で世界でも高いレベルにある日本で、Vioに関するフォーラムが開催されることはたいへん嬉しい」と挨拶した。

*Vio:サーバーを介してデータをやり取りすることで、電子メールによる送達入出稿通知サービスや、データベースによるデータ管理(ファイルを開かなくても内容が確認できる)、リモートプルーフサービス(遠隔地からのオンライン校正作業。'99年秋開始予定)などが可能となる。サーバーへの接続はISDNまたは専用線を利用する。

*Vio Worldwide社:イスラエルのサイテックス社と英ブリティッシュテレコム社の合弁会社。日本では、日本サイテックスがVioサービスの総代理店として販売活動を行なっており、ネットワークやサーバーの構築・保守・運用などについては、(株)エヌ・ティ・ティ エムイー情報流通がアウトソーシングを受けている。

フォーラムで行なわれたセミナーで、Vio WorldwideのDirector of Business Developmentのスティーブン・ウッド(Steven Wood)氏は、Vioと従来の移送手段である、宅配業者やISDN(相手と1対1で接続する)とを比較して、速度や複数の相手に1度に送ることができるなど送る際のメリットと、コストパフォーマンスのよさがアピールされた。

また、実例として英Haymarket社の出版する『F1 Racing Magazine』が紹介された。このF1 Racing Magazineは、世界12カ国で発売されているモータースポーツ誌。このような雑誌ではレース終了後、なるべく短い期間で発行することが求められるが、以前は本国イギリス版ができると、使用した写真のスキャンデータやDTPソフトのファイルを、各国の編集部向けにCD-ROMに焼き、それをクーリエサービスによって送付しており、時間も手間も費用もかかっていた。一部ISDNやインターネットを使ってデータを送ることも試みられたが、さほど時間や費用の軽減にならなかったという。ところが、Vioサービスを導入することで、時間・手間・費用が大幅に減ったと報告された。例えばデータ送付時間では、7日かかっていたものが2日に、コストは7分の1になったという。

日本でF1 Racing Magazineを発行する、(株)三栄書房の町田英明取締役編集長
日本でF1 Racing Magazineを発行する、(株)三栄書房の町田英明取締役編集長



フォーラム参加者は、サービスの内容や費用、運用について興味深げに聞き入っていた。日本サイテックスでは、初年度500社との契約を見込んでいる。

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