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サイベース、“Enterprise Information Portal(EIP)”事業に関する戦略を発表、今年後半に製品をリリース

1999年07月13日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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サイベース(株)は、“Enterprise Information Portal(EIP)”事業に関する同社の戦略を説明する“Sybase Forum '99”を開催した。

EIPは、企業内のさまざまなデータを、ユーザーのニーズに合わせて集約し、提供するためのポータルサイト。一般的な個人向けポータルサイトとしては、ヤフー(株)の運営するインターネット総合情報サービス“Yahoo! JAPAN”の“My Yahoo!”などがあるが、EIPはこの企業向けといえるもので、企業内のデータを統合し、ユーザーが社外から必要な情報にアクセスできるポータルサイト。同社は、大企業向けに、同社とパートナー企業の製品/サービスを組み合わせたEIP構築のための統合製品を今年後半に発表、提供するとしている。

米サイベース社会長兼社長兼CEOのJohn Chen(ジョン・チェン)氏は、「'90年代後半に入り、インターネットが普及したことで市場が大きく変わり、今日に至っている。現在では、インターネットを利用なければ企業は勝ち残れないだろう。インターネットビジネスでは、ユーザーに情報を統合した形で提供することが重要であり、当社はそれを実現できる製品を今後提供していく。2000年には電子商取引事業をモバイル環境で行なえるようにしたい」と挨拶した。

左から、サイベース(株)代表取締役社長の杉山隆弘氏、Chen氏、George氏
左から、サイベース(株)代表取締役社長の杉山隆弘氏、Chen氏、George氏



続いて、米サイベース社コーポレートマーケティング担当副社長のPamela George(パメラ・ジョージ)氏が、同社のEIP戦略について説明を行なった。

同氏は、「EIPは、企業内のさまざまな場所に点在しているデータを統合し、短時間で意思決定を行なえるデータに変換する。これまで企業内の閉ざされた場所に存在したデータを、インターネットというオープンな場所に提供するための“扉”といえる。これによりユーザーは、環境やマシンに関わらず、必要な情報をどこでも取得できる。具体的なEIPアプリケーションとして、誰でも容易に使用できるウェブブラウザー環境や、直感的な分類機能、企業内外でのデータ検索機能、情報分析ツールなどが必要となる」

「EIPの現在の市場規模は44億ドル(約5370億円)で、2002年には148億ドル(約1兆6600億円)に伸びると予測されている。EIPの企業側のメリットとして、コスト削減や市場の拡大などが挙げられる。今後のビジネスは、データやインフラを統合し、ユーザーにタイムリーに提供することが重要。EIPによりそれらが実現可能となるだろう」としている。

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