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ジャストシステム、一太郎の新バージョン『一太郎10』を発売、最新日本語変換システム『ATOK13』を搭載

1999年07月08日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)ジャストシステムは、最新の日本語変換システム『ATOK13』を搭載した日本語ワープロソフト『一太郎10』、および統合グラフィックソフト『花子10』を9月下旬に発売する。Windows 95/98/NT4.0対応で、価格は、一太郎10が2万円、花子10が1万2000円。また、ATOK13も11月に単体発売する。価格は9800円。

 



一太郎10

一太郎10は、ユーザーからのフィードバックや、これまで培ってきたノウハウを組み合わせることで、従来製品に比べ、より使い勝手のよい製品となっているという。

一太郎10は以下のアプリケーションで構成されている。
・日本語ワープロ『一太郎10』
・日本語変換システム『ATOK13』
・電子メールソフト『Shuriken2.1』
・ネットワーク対応スケジュールソフト『Sasuke2.0』

一太郎10の主な新機能は以下の通り。

●一太郎ワークシート
さまざまなフォームの複数の文書を、表計算ソフトのシートのように、タグ付けして1つの文書ファイルにまとめて保存できる。例えば、契約書と誓約書を同じファイルに保存したいといった場合に利用できるという。ワープロ文書のほか、ExcelやPowerPointなどのファイルも挿入/編集可能。

一太郎ワークシート画面。画面下にタグが表示されている
一太郎ワークシート画面。画面下にタグが表示されている



●ナビメニュー
従来の“ドキュメントナビ”機能を発展させたもので、よく使う文書ファイルやフォルダーを、ウェブブラウザーのブックマーク(お気に入り)のようにメニューに登録できる。画面のメニューバーに追加された。ナビメニューを選択すると、登録した文書一覧がメニューとなって表示され、その中から文書を選ぶと自動的に画面に表示される。ブックマークと同様に、登録した文書メニューの整理も可能。

●ポップアップコマンド
文字を範囲指定したり、枠を選択した際に、選択した対象に適応したコマンド群をポップアップ表示する機能。範囲を選択すると、ポップアップコマンドのハンドルマークが表示される。そのハンドルマーク上にマウスカーソルを持っていくと、ポップアップコマンドのパレットが開き、選択対象に適したコマンドのアイコンが一覧表示される。コマンドアイコンは、選択対象によって変化する。

ポップアップコマンド表示画面 ポップアップコマンド表示画面



●オートスタイル
文書中の見出しや段落などを自動的に判断し、見栄えの良い書式付の文書に変換する機能。スタイル実行後、スタイル設定の修正を行なえる専用ツールバーも同時に画面表示される。

オートスタイル実行後の画面
オートスタイル実行後の画面



●簡易用紙変更
現在のレイアウトを保持したまま、用紙サイズや方向を変更できる。例えば、A4→A4袋綴じ、縦方向→横方向など、文字サイズや図形枠、レイアウト枠などを相似形で一括変更可能。

●縦組み文書変換
横組みで作成した文書を縦書きに一括変換する機能。また、変更の際、半角カタカナを全角カタカナに、半角数字を漢数字にするなど、縦組みルールに合わせて自動的に変換できる。変換ルールはカスタマイズ可能。

●直接メール送信
一太郎で作成した文書を、電子メールソフトを起動しなくても、直接メール送信できる。コマンドを選択すると、メールアドレスを入力するダイアログが立ちあがり、アドレスを入力するだけで送信可能。送信ファイル形式は、テキスト形式およびHTML形式。送信する文書のプレビューも可能。

●書きかけメール送信
文書作成の続きを他のPCで行なうための機能。会社のPCなどで文書作成中にこのコマンドを選択すると、作成中の文書を自分宛のメールアドレスに送信する。その後、別のPC(自宅のPCなど)の一太郎で、“書きかけ受信”コマンドを選択すると、作成中の文書が開き、編集の続きを行なえる。

●一太郎Web
一太郎ユーザー専用のウェブサイト“一太郎Web”(下記参照)に直接アクセスできる。

●リラックスビュー
一太郎の画面背景を変えられる機能。好みの画像イメージを画面に貼り付けることが可能。

リラックスビュー画面。“海”や“セピア”、“乾いた石”などのイメージが用意されている
リラックスビュー画面。“海”や“セピア”、“乾いた石”などのイメージが用意されている



ATOK13

ATOK13は、(株)日立情報システムズの組込み型文字認識エンジン『TEMOLIB P』を搭載し、手書き文字認識が可能となった。また、変換性能を徹底的に追求し、快適な文字入力を提供するという。

ATOK13の主な新機能は以下の通り。

●てがきATOK
フルスクリーン入力対応の手書き入力機能。記号や読みのわからない漢字などを、マウスによる手書き入力で変換できる。筆順の違いや、略字にも対応、認識して変換する。

フルスクリーンでの手書き入力画面
フルスクリーンでの手書き入力画面



●同音語選択支援機能
リアルタイム校正支援機能“JUST MEDDLER3”に追加されたもの。“きく”など同音語が存在する場合、変換候補を表示する際に、同音語の意味と使い分け情報を表示する。“ききはじめる”といった複用語の場合も表示可能。

“ついきゅう”と入力した時の同意語選択支援画面
“ついきゅう”と入力した時の同意語選択支援画面



●推測変換機能
変換履歴データを参考に、入力しようとする単語を予想して事前にポップアップ表示し、確定できる機能。例えば、“インターナショナライゼーション”と入力した後、“いんた”と入力すると、変換候補としてインターナショナライゼーションを表示する。単語登録は不要だが、長い単語や住所を1文書内に何度も入力するなどに利用できる。

“インタナショナライゼーション”の推測変換画面
“インタナショナライゼーション”の推測変換画面



●通常入力モードにおける口語体の強化
メール作成時には、口語体(話し言葉)で入力される場合が多いことを考慮し、これまで口語体優先モードで行なってきた処理のうち、副作用の少ないものを標準モードにも採用した。これにより、モード変換を行なわなくても、口語体の変換がスムーズになったという。

●URLトリガー変換
文字列の置換候補が“http:”や“mailto:”で始まっている場合、置換を実行すると、自動的にウェブブラウザーや電子メールソフトが起動し、httpの場合はそのURLにアクセス、メールの場合は、そのアドレスが宛先として自動設定される。例えば、“じゃすと”→(変換)→ジャストシステム→(置換)→http://www.justsystem.co.jp/の場合、確定するとブラウザーが起動しサイトを表示する。

●環境移行支援ツール
ATOK旧バージョンや他社製品のユーザー辞書内容をATOK13に移行できる。

●他OS用ATOKとの辞書共用
ユーザー辞書がマルチプラットフォームに対応。例えば、Linuxサーバー上にATOKの共用ユーザー辞書を置き、WindowsやMacintosh、Linuxクライアントからこの辞書にアクセスできる。

●AI辞書トレーナー
文書から未登録語を抽出し、ユーザー辞書に自動的に登録するツール。カタカナや英字の未登録語、複合語、固有人名などを学習できる。また、AI用例学習機能も搭載。例えば“伊達”+“公子”をAI用例として登録すると、固有人名“きみこ”の登録順位に関わらず、“だてきみこ”では“伊達公子”が第1候補となる。

●変換精度の向上
ATOK12で対応できなかった誤変換をなくし、同社テストでの誤変換数(同社比)が、文節区切り間違いで25パーセント以上、トータルで10パーセント以上低減したという。また、学習の副作用も低減。例えば“税”と学習後は、ATOK12では“アメリカ税とヨーロッパ税”と変換されたが、ATOK13では“アメリカ勢とヨーロッパ勢”と正しく変換される。

●ATOKパレットのカスタマイズ
パレットの“Look&Feel”部分を、プレーン、グラデーション、スケルトンの3種類から選択可能。スケルトンでは背景が透過するため、入力時に文字がパレットで隠れることがない。

ATOK13の手書き入力機能には、(株)日立情報システムズの組込み型文字認識エンジン『TEMOLIB P』が搭載されている。TEMOLIB Pの文字認識技術は、“楔文字モデルマッチング方式”を採用。これまでの認識方式は筆順に沿った文字パターンを登録していたため、筆順間違いには対応できなかった。楔文字モデルマッチング方式は、辞書に持つ文字パターンを1画1画の集合体として登録することで、筆順違いや続け書き文字なども認識できるという。TEMOLIB Pの認識対象文字は7200文字で、辞書サイズは620KBとコンパクトな設計となっている。

花子10

花子10は、前バージョン『花子9』よりホームユーザーのシェアが増えたことを考慮し、“きれいにたのしくかんたんに”をコンセプトに、使い勝手の向上が図られている。

花子10は、以下のアプリケーションで構成されている。
・グラフィックソフト『花子10』
・ペイント&レタッチソフト『花子フォトレタッチ』
・画像データベース『デジビュー2.0』
・飾り文字作成ツール『JSフォントエフェクトツール2.3』
・電子メールソフト『Shuriken2.1』
・ネットワーク対応スケジュールソフト『Sasuke2.0』

主な新機能は以下の通り。

●起動ガイダンスメニュー
起動時に表示されるガイドメニュー。“テンプレートから作成”、“白紙から作成”、“前回の続き”の3メニューから選択可能。テンプレートは、“イベント”、“ハガキ・カード”など9カテゴリーに分かれて収録されており、文書内容がそれぞれ縮小表示される。

花子10の起動画面
花子10の起動画面



●クリックテンプレート(250種類)
テンプレート上のパーツを、テーマに合ったイラストや写真などに1クリックで置き換えられる。パーツを置き換えたい場合に、そのパーツをクリックすると、置き換え候補を一覧表示し、同じ大きさ、同じ位置で変更できる。花子10に収録されたテンプレート350点のうち、250点がクリックテンプレートとなっている。

●効果パレット
花子フォトレタッチを起動しなくても、花子上で直接画像にさまざまな効果(フィルター)を付けられる。効果は“変形”、“アート”、“色”に分類され、合計22種類収録されている。

効果パレット使用画面
効果パレット使用画面



●花子図形の置換
選択した図形を、“イメージ”、“部品”、“参照図形”、“通常の図形”として置換可能。同じ大きさ、同じ位置または相似形で置き換えられる。

●花子データ集『花子で遊ぼう ファミリー工作パック』(7月23日発売)

●花子透過編集
一太郎10の文書中の画像を、花子上で編集できる。

●部品検索機能
5000点以上の部品を収録。キーワードによる部品名詳細検索のほか、類義語検索を搭載する。

部品の検索画面
部品の検索画面



また同社は、一太郎10発売と同時に、一太郎ユーザー専用サイト“一太郎Web”をオープンする。文書テンプレートのダウンロードや、サポート情報などを提供するという。

同社代表取締役社長の浮川和宣氏は、「われわれは、現在いろいろなビジネスを行なっているが、やはりジャストといえば一太郎というイメージが大きい。本日発表した3製品がわれわれの主力製品。現在も数多くのユーザーに利用されているが、製品開発においては、やるべきこと、期待されていることはまだたくさんあると思っている。便利で使い勝手のある製品をコンセプトに開発を行なってきた。ぜひこの使いやすさ、快適さを実感していただきたい」としている。

「一太郎も2桁になったという感がある」(浮川社長)
「一太郎も2桁になったという感がある」(浮川社長)



:記事中の画面は開発中のもので、製品版では変更される場合があります。

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