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富士通ビジネスシステム、ERPをウェブに対応させる『Web AS for ERP ソリューション』を発表

1999年07月06日 00時00分更新

文● 編集部 綿貫晃

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(株)富士通ビジネスシステムは、米ネットスケープ・コミュニケーションズ社および日本ネットスケープ・コミュニケーションズ(株)とERP(Enterprise Resource Planning:統合業務パッケージ)をウェブに対応させる『Web AS for ERP ソリューション』の提供で合意すると発表した。

これは、富士通ビジネスシステムが米ネットスケープ・コミュニケーションズ社の『Netscape Application Server for R/3』(以下NAS for R/3)を日本語化し、NAS for R/3を中心とした各種サービスを『Web AS for ERP ソリューション』として提供するもの。

NAS for R/3は、独SAP社のERP『SAP R/3』のアプリケーションを、インターネットやイントラネットに統合するためのツール。同社は、NAS for R/3の提供のほか、コンサルティング、教育、サポート、業務パッケージの提供、関連ツールの開発などを行なうという。NAS for R/3の発売は8月31日で、価格は未定(米国の英語版は1100万円)。Web AS for ERP ソリューションの各種サービスは、50万円から。

現在、情報系システムの構築だけでなく、基幹系のシステムもウェブによって連携や統合する方向に進みつつある。同社では、NAS for R/3を導入することによって、R/3の既存資産をそのままウェブに対応させることができ、システム構築や管理に関する経費、時間の削減を可能にするという。

Netscape Application Server for R/3

NAS for R/3はサーバー製品である『Netscape Application Server』、『Netscape Enterprise Server』、『Netscape Directory Server』、『Netscape Extension for R/3』、および管理ツールの『Netscape Manegement Condole for R/3』、開発ツールの『Netscape Application Bulider for R/3』で構成される。

NAS for R/3は、R/3アプリケーションをシームレスに統合し、インターネットアプリケーションの開発や導入、管理を可能にする。標準のSAPプロトコルによってR/3へアクセスするため、R/3のシステムを変更したり、プラグインを追加する必要はないという。また、開発ツールのNetscape Application Bulider for R/3は、JavaのBAPI(Business Application Programming Interface)プロキシ・オブジェクトを自動的に生成できるため、短期間でアプリケーションの開発が行なえるとしている。

システムのダウン回避については、フェイルオーバー機能などによって、特定のサーバーがダウンしても、自動的にリスタートが可能となっている。また、セキュリティーに関しては、R/3のセキュリティー機能を活用でき、さらに必要なセキュリティー層を追加することもできるという。

日本ネットスケープの森本正宏取締役社長
日本ネットスケープの森本正宏取締役社長



日本ネットスケープの森本正宏取締役社長は、「アプリケーションサーバー市場は、米国で広がっており、日本でも今後広がっていくだろう。昔のシステムだけでウェブに対応したシステムを構築するのは難しく、アプリケーションサーバーが必要となってくる。今回のNAS for R/3で、業界のデファクト・スタンダードを狙いたい。」と意欲を見せた。

富士通ビジネスシステムの大槻幹雄代表取締役会長
富士通ビジネスシステムの大槻幹雄代表取締役会長



また、富士通ビジネスシステムの代表取締役会長の大槻幹雄氏は、「デジタルコンバージェンスの中心はウェブである。今後はウェブ上のサービスを、インターネット関連の戦略として進めていく。NAS for R/3はERPとウェブを融合させることができ、R/3が使われている企業など、新しいユーザー層を開拓することができるだろう」と述べた。

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