このページの本文へ

NTTデータとNTTドコモ、インターネットサービスプロバイダー事業で提携

1999年06月30日 00時00分更新

文● 編集部 綿貫晃

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)NTTデータとNTT移動通信網(株)(NTTドコモ)は30日、インターネットサービスプロバイダー(ISP)事業において提携すると発表した。また、この2社は、ソフトバンク(株)が保有していたメディアバンク(株)の株式の60パーセントを買収することで合意した。買収金額は不明。

また、メディアバンクは7月21日に、“ドリームネット株式会社”へ社名変更を行ない、社長にはNTTデーターの取締役・新世代情報サービス事業本部長である宇治則孝氏が就任する予定である。なお、同社の持ち株比率は、NTTデータが60パーセント、NTTドコモが40パーセントの予定。資本金は1.5億円で、今後の新規事業展開に向けて、増資を実施する予定だという。

左からNTTデータの服部武司インターネット部長と宇治則孝取締役、NTTドコモの坪井了ISP事業推進室長、メディアバンクの早川哲司取締役
左からNTTデータの服部武司インターネット部長と宇治則孝取締役、NTTドコモの坪井了ISP事業推進室長、メディアバンクの早川哲司取締役



今回の提携の目的は、大規模ネットワークやEC(電子商取引)サービスの技術を持つNTTデータと、モバイルネットワークサービスの技術を持つNTTドコモが協力して、モバイル利用に特色を持つ新しいインターネットサービスを共同で提供しようとするもの。新しいサービスは、ドリームネットを通して提供され、シームレースなインターネットサービスやIMT-2000(*)を視野に入れた新サービスが予定されている。

(*)IMT-2000:International Mobile Telecommunications-2000の略。 第3世代移動体通信システムと呼ばれる、国際電気通信連合(ITU)が標準化を進めている次世代携帯電話の方式。NTTドコモのW-CDMA方式もその1つ。

ドリームネットでは、新サービスの第1弾として、ドリームネットの会員に無料で提供するDoPa対応のインターネットサービスと、月額基本料金が480円(3時間分で超過接続料金は1分7円)の“モバイルプラン”(仮称)の提供が予定されている。また、第2四半期からは、どこでも同じ環境でインターネットを利用できるシームレスなインターネットサービスを順次発表していくという。将来は、携帯電話を利用したモバイルユーザーに対して、低料金でのインフラの提供や、IMT-2000を視野に入れた新サービスなどを行ない、現在の会員数22万人を2年後には100万人にする目標だという。

NTTデータの取締役で、ドリームネットの新社長を務める予定の宇治則孝氏NTTデータの取締役で、ドリームネットの新社長を務める予定の宇治則孝氏



NTTデータの取締役・新世代情報サービス事業本部長である宇治則孝氏は、「インターネットとモバイルの接続数が増え、シームレスなインターネットサービスが必要となってきている。今回の提携によって、ドリームネットを軸に、NTTデータとNTTドコモの強みを活かした真のシームレスインターネットサービスが行なえる。今後はさまざまなサービスを展開し、2年後には、ドリームネットの売上200億円を目指したい」と述べた。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン