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富士通とシーメンス、合弁会社“富士通・シーメンス・コンピューターズ”を設立

1999年06月17日 00時00分更新

文● 編集部 原武士

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富士通(株)と独シーメンス社(Siemens A.G.)は、東京・丸の内の富士通本社で、事業拡大のための業務提携について記者発表会を開催した。

両社は業務提携の一環として、富士通の欧州現地法人である“富士通コンピューターズ・ヨーロッパ Ltd.”と、シーメンスのコンピューター部門である“Siemens Computer Systems”をまとめて、欧州で合弁会社“富士通・シーメンス・コンピューターズ(Fujitsu Siemens Computers)”を設立する。

この合弁会社における両社の資本関係は50:50。合弁会社の設立場所、社長などは現段階ではまだ未定。業務開始日は10月1日で、2000年における売上は76億ユーロ(約9700億円)を目指すという。

両社は、この合弁会社を通じて、製品の開発と相互供給を行なう。設立当初は、欧州における、両社のパーソナルコンピューター、IA(Intel Architecture)サーバー、UNIXサーバー、メインフレームをあわせた販売を展開する。いずれは2つの製品ラインを1本にまとめてオリジナルブランドの製品を提供し、世界シェアにおいて3位内を目指すという。なお、合弁会社の名称は両社の名称をアルファベット順に並べている。

富士通、代表取締役社長の秋草直之氏は今回の合弁会社設立について次のようにコメントした。

秋草直之氏
秋草直之氏



「コンピューター分野において、過去20数年間にわたり良好な関係だった。その経緯でお互いを認知しあい信頼できるパートナーとして、今回、関係をより広く、深くすることを合意した。新会社については、まだ基本部分しか決まっていない。詳細は更に2、3ヵ月かけて決めていく」

また、シーメンスのInformation and Communication Products GroupのプレジデントであるRudi Lamprecht(ルーディ ランプリット)氏は次のように語った。

Rudi Lamprecht氏
Rudi Lamprecht氏



「有能で強力な富士通というパートナーを得ることができて非常に嬉しく思う。競争の厳しい世の中を共に行きぬいていきたいと思う」

「両社のそれぞれ持つカスタマーと技術を統合することで、顧客に対してフルレンジのコンピューターシステムと製品郡を全世界に供給できるようになる」

「シーメンスは情報と通信に関する部門をひとつの部門にまとめた。この部門全体が合弁会社に移行することになる。富士通・シーメンス・コンピューターズは世界で5本の指に入るコンピューター企業となる。目標は全世界でトップ3、ヨーロッパでトップの企業になることだ」

また、ドイツでも同時に記者発表が開催されており、衛星放送を使いSiemensのCEO Heinrich v.Piere(ハインリッヒ・フォン ピーラー)氏が登場したが、通信状態が悪く「ありがとう」とコメントした後すぐに映像が切れてしまった。

Heinrich v.Piere氏
Heinrich v.Piere氏



ドイツの会場の様子
ドイツの会場の様子



握手を交わす秋草氏とランプリット氏
握手を交わす秋草氏とランプリット氏

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