(社)日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会は1日、'98年(1月~12月)におけるパソコン用パッケージソフトウェアの市場動向について、調査結果を公表した。
同協会によると、'98年の出荷金額は約5924億円で、'97年の約5820億円から1.8%の微増をみせた。このうち、パッケージ単体での出荷金額は、全体の83%弱を占める約4908億円。パソコンにバンドル、またはプレインストールされたソフトの出荷金額は約1016億円となった。
ソフトウェアをカテゴリー別に見ると、構成比が19.7%と最大の割合を占めるOSは、'97年比で1.9%の増加となった。Windows
98やMacOS8.5などの新バージョンが投入されたことに加え、Linuxのディストリビューションが大幅な伸びを記録したことにより、出荷金額も伸びを見せた。
インターネットの更なる普及で需要増となった電子メール/グループウェア、および
コミュニケーションソフトは、'97年比でそれぞれ9.7%増、10.1%増と大幅な伸びを見せた。
もっとも大きな伸びを見せたのはデータベース。'97年比で12.4%増と、唯一10%以上の増加を記録した。この理由としては、各企業において製品管理やワークフロー管理などの分野でERPソフトが導入されるようになり、データベースの重要性が著しく増したことが挙げられる。
反面、構成比では2位を占めるワープロは3.2%減と、'97年実績を下回る結果となった。この理由としては単体でのパッケージ販売が減り、オフィススイートやバンドルでの出荷が増えたため、単価が下落したことが要因として挙げられる。同様の理由で表計算も、'97年比で4.7%減と大きな落ち込みを見せている。
日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会では、ソフトウェアのカテゴリーを、次の16種類に分類している。
・OS/ネットワークOS
・ワープロ
・表計算
・データベース
・プレゼンテーション
・グラフィックス
・開発支援/言語
・電子メール/グループウェア
・コミュニケーションソフト
・運用管理/ユーティリティ
・業務ソフト
・CAD
・教育・学習
・ゲーム
・データ集
・その他