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【NetWorld+Interop 99 Tokyo レポート Vol.4】 「インターネットの発展は協力と自己抑制のおかげ」インターネット・ソサエティのドナルド・ヒース会長が講演

1999年06月02日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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インターネット・ソサエティ(ISOC)会長兼CEOのドナルド・M・ヒース(Donald M. Heath)氏が“これからのインターネット:ユニバーサルデモクラシー”と題する講演を行なった。

*インターネット・ソサエティ:インターネットの発展を目的とする組織。会社という形を取るが、非営利、非政府の国際団体。

インターネット・ソサエティ会長兼CEOのヒース氏
インターネット・ソサエティ会長兼CEOのヒース氏



この講演の中でヒース氏は、自身が'93年に語ったある講演の「インターネットは我々のあらゆる社会に影響を与えた。さまざまな情報の障壁を撤廃し、コミュニケーションが必要な人々にその手段を与えた」という言葉を繰り返し、これらの「変革は現在もなお続いている」と述べた。

また、「エルニーニョ現象によって、330億ドル(約4兆260億円)の損害と、2万2000人の人命が失われたといわれる。だが、もし、インターネットによって各国の研究者が情報をやりとりせずに、(不十分だったかもしれないが)対策を立てていなかったら、この何倍もの数字になっていただろう」という予測を披露し、インターネットが今日の社会で、いかに世界人類のために役立っているかということを強調した。

ヒース氏は、インターネットが誕生して以来、すばらしい発展がなされたが、これは誰かがインターネットをうまくコントロールしてきたというようなことではなく、みんなが自身たちで決めたルールにきちんと従ってきたからと説明。“セルフ・ガバナンス”と“ラフ・コンセンサス”という言葉で表わされる仕組みがうまく機能したからであると結論付け、「今後もこの仕組み(組織)がうまく機能すれば、これからもさらなる発展が約束されている」と述べた。

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